田中実さんの拉致認定について
(これは17.4.28付特定失踪者問題調査会メールニュースに書いたものです)
一昨日の警察発表に引き続き、昨日(27日)正式に田中実さんの拉致が認定されました。
とにかく、これ自体が一歩前進であることには間違いありませんが、全体の流れからすればおよそ評価に値するものとは思えません。
政府は明らかに現在の認定者より多くの拉致被害者がいることを認識しています。そして、認定者以外は一部の例外を除き北朝鮮側に安否確認をすることすらしていません。今回は9.17以降2年半を経てやっと田中さん1人の認定をしたに過ぎないのです。
私たちは平成9年、救出運動が始まったときから、警察の幹部には「警察は法と証拠に基づいて厳正に捜査している」と聞かされてきました。しかし、昨日の警察庁の発表では「平成14年9月、金正日国防委員長が、日朝首脳会談の席上で、日本人拉致を認め、謝罪して以降、拉致容疑事案に対し国民が高い関心を示すようになったほか、報道においても、拉致被害者やその可能性が指摘される失踪者について、大きく報じられるなど、捜査を取り巻く環境に大きな変化が生じた」とされています。これは結局世論が高まったから動けるようになったということではないのでしょうか。それなら「これまでは世論が高まらないので捜査が思うに任せなかった」と正直に言うべきだと思います。
田中さんの拉致など、とうの昔に明白なことであり、今直ぐに政府がやらなければならないのは、それより遥か先にある「全被害者の救出」です。もし警察が、そして政府が国民にその責任を果たす気があるのなら、なすべきは「一所懸命やっています」というアリバイ作りではなく、現実としての救出にどうつなげるかということです。
何度も言っていることですが、現在政府の拉致被害者救出に向けた動きは警察の捜査→政府認定→外務省の交渉という流れが大部分です。これで進める限り、それぞれの段階で極めて高いハードルがあるため、事実上ほとんどの被害者は見捨てられることになります。もはやこのシステム自体を変えなければ本格的な進展を見ることは不可能です。
日本には警察以外にも情報機関は存在します。また、「認定」にこだわらなくても救出は十分可能です。そして、単なる話し合いではなく、様々な段階の圧力をかけてこそ、北朝鮮を動かすこととなります。郵政民営化など、やってもやらなくても人の命が失われるわけではありません。総理がそこにかけている執念の一部でも割いてくれれば拉致問題は完全解決に向けて間違いなく前進します。トップの決断、そして関係各方面の、問題の本質を見据えた任務の遂行を切に期待するものです。
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コメント
はじめまして。単細胞な小生、「横田めぐみは生きている」という安明進さんが出した本の中で、元北朝鮮工作員の対談がでていた話し、信用していて実現できないかなと思いあぐねています。
たしか工作員1名雇うのに500万円もあればいい。彼らを使えば拉致被害者の生存情報をつかむことができるって。
3月末に退職した元外交官氏も、敗因は「情報」がないからって。
小生にお金があればチャレンジしてみるんですが、甘いですかね。
投稿: 安倍貞任 | 2005年5月 4日 00:05
初めまして。「拉致の背景」という吹けばとぶよなサイトを主宰している沢村と申します。
国民集会で「来年12月までに拉致問題を解決する。解決しないときは責任を取る」とおっしゃった言葉に感動いたしました。わたしも、金正日独裁政権の崩壊と、個人的なあることを賭けて、日々ネットから拉致被害者全員奪還の声を発信をしておりますが、荒木さんに歩調を合わせて、来年末までに全員を奪還し、金正日に勝つということを目標に進むことにしました。
お忙しい中でのサイト運営、心より敬意を表します。
投稿: 沢村圭一郎 | 2005年5月 3日 05:54
はじめまして
TB致しました。
勝手ながらリンクさせていただきます。
この間の大集会でお姿を拝見しましたが、もっとも印象に残ったお話のひとつでした。
少しでも早い被害者奪還を祈って
投稿: とんぼがえりベイビー | 2005年5月 3日 03:17
ブロク開設おめでとうございます。
むしろ、遅きに失したと申し上げましょうか?
待ちに待ったブロクでの荒木先生のご活躍を期待しております。
投稿: 金木犀 | 2005年5月 2日 23:40