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2005年9月12日

総選挙結果について

 個人的に言えば自民党も・民主党も・郵政反対派も、一部の残念な結果はあったが、自分のかかわっている人たちの多くは当選してくれた。
 さて、山ほど報道がされているので、同じようなことは言いたくないが、数字の上で自民党は圧勝したものの、個別の数字を見ると、民主党は民主党なりに善戦しているように思える。前回、ある意味力量以上に数字が出たことの反動とも言える。 民主党の問題はアンチ自民というだけで寄り集った選挙互助会ではこの先に展望はないということだ。小泉総理への支持は、「賛成か反対かは別として、ともかく決断して実行するという姿勢に共鳴した」というところではないのか。民主党が、自らがどういう政党であるのか、アイデンティティーを明確にしていけば、十分に次の勝利を狙うことはできると思う。
 私はそのアイデンティティーは、より国家観を明確にした、かつて民社党がよく言われた「自民党より右」というスタンスであるべきだと思う。そのためには、場合によったら党内からさらに多くの脱落者がでるかも知れないが、それくらいの決断ができなければ、先細りは避けられないだろう。選挙のコピーを「民主党を、あきらめない」に切り替えて、がんばってもらいたい。
 私自身は民主党の支持者というわけではなく、今回の選挙は選挙区と比例区で自民と民主に分けて投票した。前回の選挙では「また中途半端な二大政党制が落着くのか」と思っていたのが、この選挙で、結果は自民党圧勝でも、政界はさらに流動化することになったと確信している。理念の対立する(それもかつてのような極端な差ではなく)二大政党での政権交代に、少しは近づいてきたのではないか。いや、私たち国民一人ひとりの努力で近づけていかなければならないと思うのである。
 それにしても、この勝利を背に、小泉総理は日朝国交正常化を実現しようとするだろう。こちらはこれからが正念場である。

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2005年9月 9日

安明進氏懇談会

 戦略情報研究所では下記の懇談会を予定しております。奮ってご参加下さい

日時:平成17年9月21日 時間:15:00〜17:00

会場:グランドヒル市ヶ谷・白樺東の間
       (新宿区市谷本村町4-1 03-3268-0111 JR・地下鉄市ケ谷駅下車 防衛庁隣)

参加費:一般5000円(コーヒー&ケーキ付き)
    戦略情報研究所会員の方は講演会参加券2000円分がご利用頂けます。

タイトル:「北朝鮮の対日、対南工作活動の実態」

 私が通訳及び進行役を務めます。できるだけ質問の時間をとる予定です。
 

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2005年9月 7日

自民党が破壊された後に

 堀江貴文候補は外国人記者クラブでの講演で、「憲法が『天皇は日本の象徴である』というところから始まるのには違和感がある。歴代の首相や内閣が(象徴天皇制を)何も変えようとしないのは多分、右翼の人たちが怖いから」と言ったそうである。
 まあ、言論の自由は保証されるべきだが、最近は共産党でさえ言わなくなったようなことを、外国人の前でぶち上げる人物を事実上の自民党の候補者として引っ張り出す小泉純一郎という人は、自民党のみならず、国家まで「ぶっ壊す」気なのだろうか。堀江氏の発言に反駁する自民党候補がいてくれれば救いがあるが、おそらくはほとんど無視だろう。かと言って民主党も問題視する人間はいても一部に過ぎないはずだ。

 もっとも、堀江氏自身、選挙などとんでもないと言っていた人間があっさりと立候補してしまうのだから、この発言も深い考えなどないのだろう。そういう人間が国会議員になって、膨大な税金を浪費し、過去の先人の苦労と、これから生れてくる世代の未来を食いつぶすのである。おそらく小泉純一郎という人は総選挙に勝ったら拉致被害者救出の動きを様々な形で潰し、国交正常化に持っていこうとするのだろう。保守系の人の中でもまだ幻想を持っている人がいるようだが、その現実はしっかり噛締めておいた方がいい。ちなみに自分自身は保守系の人間と思っていないので、幻想は持っていない。あの乱暴さを他のところに使ってくれれば、という思いはあるが(そういう意味では小泉総理は北朝鮮と似たところがあるのだろうか)。

 しかし、私はこの国はそう捨てたものではないと思っているから、このまま悪くなっていくとは思わないし、いい加減でも議会制民主主義が結局ベターな選択だと思う。いずれにしても、たとえ選挙に勝ったとしても、自民党は破壊されたと言える。これで自社の55年体制ならぬ60年体制は完全に終焉を告げた。日本にとってのピンチかもしれないが、一方ではいよいよ、戦後体制を脱却できるチャンスが到来したと言えないこともない。頑張りましょう。
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「正論」「諸君!」のそれぞれ10月号に拙稿が掲載されています。ご一読いただければ幸いです。

「正論」10月号 「“戦後60年の総選挙”後に政治が為すべきこと」
「諸君!」10月号「月報北朝鮮問題(5)北朝鮮に併呑される韓国」

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