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2006年10月16日

西村真悟議員への求刑

 鈴木宗男著『闇権力の執行人』(講談社)を読み終えたところで西村真悟衆議院議員の弁護士法違反事件について懲役2年、罰金100万円、追徴金836万円という求刑が行われた。検察側は「弁護士や国会議員に対する信頼を踏みにじった悪質極まりない犯行だ」として上記求刑をしたという。
 あえて言いたいが、検察はこの事件が「悪質極まりない犯行」だとするなら、すべての弁護士出身の国会議員について、取り調べをするべきだろう。「悪質極まりない」と言いながら西村議員だけで後は知らん顔をするのでは、そのような国策捜査をしている検察の方が「悪質極まりない」と言われても仕方ないのではないか。
 こんなことで実刑判決が出せるなら道を歩いている人を捕まえて重罪にしてしまうこともできるのではないかという気がしてくる。私もさんざん政府の批判をしているから、そのうちやられるかもしれない。堀江某や村上某の事件も(私はこういう種類の人間は好きではないが)結局検察は世間受けをねらってやっているということではないか。鈴木議員の本を読んでいて、検察というのがいかに権力を恣意的に使うものかを実感するのだが、当事者が好きか嫌いかは別として、本当にこの国の司法制度が公平に機能しているのか、国民はもっと積極的にチェックの努力が必要ではないか。
 検察も、「悪質極まりない」議員なら永田町にいくらでもいるのだから、政権中枢にいる人間も含めて、どんどん血祭りにあげてもらいたいものだ。そうでなければ西村議員への求刑は「弁護士や国会議員に対する信頼を踏みにじったとして私たちが摘発できるほど脇が甘かった」という理由に直した方がいいと思う。
 もう一つ言っておきたい。「悪質極まりない」議員とは、長年拉致を隠蔽し、北朝鮮をはじめとする諸外国の工作活動に手を貸し、あるいは裏取引を行い、それによって利益を得てきた議員である。ひいきの引き倒しと言われるかもしれないが、西村議員は少なくともそれと戦ってきた。検察首脳は自分たちが何をやっているのか、もう一度考えてみるべきだろう。

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