松本京子さんの件について
以下は調査会NEWS 478(19.3.6)に書いたものです。
現在出ている「週刊現代」3月7日号にも書いたのですが、松本京子さん拉致事件について、警察が失踪翌年の昭和53(1978)年から拉致の可能性を認識していたとの話が出ています。これは警察関係者によるものですが、平成12年12月に金子善次郎衆議院議員が提出した質問主意書(文書による国会質問)では「鳥取県警察において、家出人捜索願を受理し、所用の調査を実施したが、北朝鮮に拉致されたと疑わせる状況等はなかったものと承知している」との回答がなされています。これは当時の森喜朗総理から綿貫民輔衆議院議長に宛てた回答であり、政府の公式見解です。
昭和53年に拉致の可能性があると認識していたなら質問主意書への回答は嘘になります。逆に本当に認識していなかったなら昭和52年から平成12年までの23年間拉致に気づかなかったのは責任問題です。今後国会等で与野党議員から質してもらおうと思っていますが、関係者の皆さんには今頃になって「蓮池さんの拉致で金正日の関与が分かった」などという間の抜けたリークをするより、こういう問題をしっかりけじめをつけてもらいたいものです。
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