雑感
※以下は昨日27日付の調査会NEWS 566号に書いたものです。
金尚哲先生は韓国の弁護士で、金泳三政権のとき1週間だけソウル市長を勤められた人です。保守系オピニオン新聞である「未来韓国新聞」の社主であり、保守系の重鎮です。
安明進氏の第一審判決の後、金先生が弁護人になったと聞いてともかく安心しました。守る会の三浦小太郎さんは「金尚哲さんが弁護をするなら、どういう判決になっても満足できるのではないか」と言っていましたが、私も全く同感でした。
「未来韓国新聞」には私の月刊「諸君!」に書いている連載もときどき訳載してくれており、直接書き下ろしの原稿を掲載してもらったこともあります。未来韓国新聞には一度お邪魔したことがあるのですが、金先生の弁護士事務所と同じところで、もちろん現政権からは目の敵にされている人でもあり新聞としての経営は厳しいのでしょうから、おそらくご本人がかなりの持ち出しでやっておられるのだと思います。それでも金先生は盧武鉉政権、金正日体制との戦いを続けており、韓国の中でも信望を集めている人です。
今月19日に安明進氏の高裁判決が出ると聞いたのは10日ほど前のこと。嘆願書については前から考えていたのですが、判決がそれほど早いとは思いませんでした。あわてて金先生に電話し、「これからご家族の嘆願書をもらって判事に送っても間に合うでしょうか」とお聞きしたところ、「それは効果があると思いますよ」とのご返事でした。
ただし、2、3日のうちに届かないと間に合わないとのことで、直ぐに横田さんご夫妻と古川了子さんのお姉さんである竹下珠路さんにお願いし、書いていただいた直筆のソウル高裁宛の手紙と私の下手な訳文を付けて送りました。ちょうどジャーナリストの金基柱さんも安さんの日本での活動に関する資料をまとめて送るところだったので、一緒にして金先生に送ってもらいました(安氏のことについてはも彼のために尽力したジンネットの高世仁さんのブログ「諸悪莫作日記」にも書かれています。ジャーナリストの中でも彼について真剣に心配していた人は少なくありません)。
横田さんと竹下さんの嘆願書について言えば、これをお願いし、金先生に託したのは私ですから、もし彼が再犯など期待を裏切ることをしたなら、当然その責任は私が負うべきことです。逆に言えば、支援してくれた人たちの気持ちを裏切らないように、彼には一層努力してもらいたいと思います。
さて、金尚哲先生ら、韓国保守系の人々は米国の対北政策転換で孤立化しつつあります。現在のままなら政権奪回の可能性の高い野党ハンナラ党も米国にあわせて対北政策を宥和政策へとシフトしており、それにあきたらない保守系の一部は前回選挙のときのハンナラ党候補である李會昌・元総理を担ごうともしています。米国の迷走はそんな影響も与えており、その意味では韓国の中で逆に日本への期待が高まっているとも言えるでしょう。韓国の状況、北朝鮮の状況、そして米国の状況からすれば今が日本のプレゼンスを高める絶好のときとも言えます。左翼からの激しい攻勢の中で、日韓の連帯については韓国の中ではなかなか正面を切って語りにくい状況ですが、日本がもっと毅然とした姿勢を見せれば韓国の中の状況も大きく変わっていくと思います。
金先生も、安明進氏も、私たちも、そしてできれば福田総理も、皆が力をあわせて共通の敵である北朝鮮の独裁体制を倒し、拉致被害者の救出をはじめ、北朝鮮にいるすべての人々の人権の回復がなされるようにしていきたい、やがて平壌で、その実現を祝って皆で乾杯する日が来るように、切に希望している次第です。金尚哲先生の話からだんだんそれてきましたが、ちょっと思っていることを書いてみました。
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