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2008年4月 1日

戦史

 戦史というのは実に面白いものです。面白いだけではなく、様々なことに教訓になります。

 私が最初に戦史に興味を持つようになったきっかけは、民社党の本部に勤務していた当時からです。民社党は昭和60年頃から相次いで選挙に負け初め、約10年その状態が続いて平成6年に解党に至ったのですが、その理由を考えているうちに、大東亜戦争で負けていく状況と非常に良く似たところがあることに気づきました。

 選挙というのは一種の戦闘のようなもので、勝った負けたの結果が出ます。そして個別の選挙における戦術と、総選挙や参議院の通常選挙における戦略の関係など、戦史から学べるものは沢山あったのですが、それに気づく前に解党してしまったため、実際の場では活かせませんでした。

 その後あまり勉強はしていなかったのですが、5年前、一応臨時雇いとはいえ軍人のはしくれになったので、少しは勉強しないとと思い、ぼつぼつと本を読んでいます。

 先日は日本ディベート研究協会の公開講座・戦史研究会に行ってきました。同協会の北岡俊明代表とは20年近いおつきあいで、この公開講座はハワイ真珠湾作戦、ミッドウェー海戦、ガダルカナル戦、ノモンハン戦などについて、その作戦の是非などをディベートによって検証するものです。戦史は書く人の立場によって全く違う内容になりますので、知らないで本を読むと極めて偏った見方になりがちです。その意味で、ディベートを通して考えるのは極めて意義があると思います。

 今回印象的だったのはガダルカナル島作戦で、川口支隊があと少しのところまでいっていたという北岡代表のコメントでした。ガダルカナル島作戦というと、日本軍が一方的に負けたということになっていますが、そうばかりではなかったようです。そんなことを知ると見方が大きく変わってきます。今日本では戦史をやっている人はごく一部に限られていますので、逆に言えば学問的分析や経験の発掘という意味では手つかずに近い宝庫のようなところであると言えるでしょう。

 なお、ディベート研究協会の公開講座・戦史研究会は次回4月26日(土)、浜松町の港区商工会館で行われます。関心のある方は下記のホームページをご覧下さい。

http://www.japandebate.com/

 

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