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2009年3月 2日

小沢発言について

※3月2日付調査会ニュース755号に書いたものです。

 今日の産経新聞に小沢一郎・民主党代表の発言が載っていました。
「拉致問題は北朝鮮に何を言っても解決しない。 カネをいっぱい持っていき、『何人かください』って言うしかないだろ」

 記事には箝口令が敷かれたと書かれていますので、事実関係の確認はできないかもしれませんが、この際民主党は拉致問題にどう取り組むのか、明確にしていただきたいと思います。

 民主党の議員さんの中には自民党より拉致問題、北朝鮮人権問題に熱心な方も多く、調査会としてもこれまでいろいろな側面で協力をしていただいています。個人的には私の古巣の民社党から行った人も多く、知己も多いので何かと無理を聞いてもらってもいます。

 自民党の支持率低迷もあり、次期総選挙での政権交代の可能性も高まっています。私たちとしても、政権交代によって今政府が拉致問題について隠していることの一部でも国民の前に明らかにできるのではないかという期待も持っています。 しかし、そこでどうしてもひっかかるのが「今の民主党で本当に大丈夫なのか」という、おそらく多くの国民が持っているであろう疑問です。特に、これまでほとんど拉致問題への言及を聞いたことのない小沢代表が、今回のような発言をしたとなると、いくら熱心な議員さんがおられても不安が高まることは否定できません。

 この際、不安を払拭するためにも小沢代表自ら「民主党政権になったら今のような『帰国を求める』ではなく、責任をもって救出を実現する」と宣言し、具体策を提示していただけないでしょうか。そうすれば国民は民主党政権を安心して迎えられるでしょう。逆に自民党が今までの方針を転換して「拉致された国民を救出する」と明確に打ち出し、広報活動ではない、具体的な救出作業を進めていけば支持率は今からでも回復できると思うのですが。

 先週土曜、名古屋で田母神俊雄・前航空幕僚長、増元照明・家族会事務局長と講演会でご一緒しました。田母神さんは「自衛隊を動かしてでも、ぶん殴るぞという姿勢見せなければ拉致問題は解決しない。何もしないと分かっていたら相手は言うことを聞くはずがない」と語られましたが、シビリアンコントロールを守ろうとするなら、この姿勢を最も見せるべきは政治家です。拉致被害者の救出にあたっては「救出する」という決意をまず政治が行わなければなりません。交渉はそのための手段のひとつであって目的ではありません。

 「何人かください」とか「帰国を求める」などと、この国を動かしている人たちが言っているようであれば、政権交代以前に政治への不信はさらに高まるでしょう。 
 

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