蓮池透さんの発言について
※5月13日付調査会NEWS 776号に書いたものです。
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このところ、色々な集会での蓮池透さんの発言が伝えられています。
もちろん、自分の意見を述べるのが自由なことは言うまでもありませんから、それ自体を批判するつもりはありません。むしろご自分の意見を明確に打ち出してくれるようになったことで、議論の土台ができることは望ましいと思います。
その前提で、透さんの言っている「制裁には効果がない」「日本は過去の清算をしていない」という発言には敢えて反論しておきたいのですが、この二つは北朝鮮側から度々流されていることです。もはや風前の灯とも言える朝鮮総聯が、力を振り絞って制裁解除、特に船の入港禁止解除を求めていることが、いかに制裁が効いているかの証拠だと思います。
私は経済制裁、特に船舶入港禁止はいわゆる経済制裁とは別に、安全保障上の意味、北朝鮮の工作活動を抑制する効果があると思っており、北朝鮮が困っているのはかなりの部分それなのではないかと考えています。
どのような意図で透さんがこのような主張をしているのか、あるいは薫さんと同じ意見なのかは分かりませんが、もし日本政府に対して、あるいは世論に対してこのようなことを訴えるなら、多くの国民が疑問に感じている「なぜ帰国した5人は話さないのか」ということに答える必要もあるのではないでしょうか。別に語れないことは語れなくていいので、一般の人々の前で5人が答えられる範囲の質問に答えてくれれば、透さんの主張に対する見方も(私も含めて)変わるのではないかと思うのですが。
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