渚のシンドバッド
先日入ったラーメン屋でピンクレディーの「渚のシンドバッド」が流れていました。
この歌は昭和52年のリリースですが、当時私は20歳でした。まあ女の子に興味がなかったわけではないものの、それより電車を追っかけている方だったので、別にコンサートに行ったりレコード(CDではない)を買ったりすることはありませんでしたが、当時の様々な思い出がこの曲を聴いていると浮かんできました。おそらく私の前後5年くらいの年代であれば、大体同じような感覚を持っているのではないでしょうか。あのころ世の中は本当に平和で、良い時代だったと思います。
しかし一方で、この年には公開されている特定失踪者と政府認定拉致被害者だけでも次の方々がおられます。
布施範行さん
吉田賢光さん
中里次弘さん
新木章さん
鈴木正昭さん
安村(尹)文夫さん
久米裕さん
松本京子さん
前上昌輝さん
後藤久二さん
金武川栄輝さん
牧志孝司さん
田島清光さん
儀間隆さん
玉井敏明さん
加藤鈴勝さん
古都瑞子さん
横田めぐみさん
和智博さん
自分たちが青春を謳歌して「渚のシンドバッド」を聞いていたときにこれらの人々が消えていた。そしてそれらに自分は全く無関心であった。私たちは(私は、ということかも知れませんが)あのとき繁栄と引き替えにとんでもない忘れものをしてきたのではないか、と思います。だとすれば、今からでもその忘れ物を取りに帰られなければならないのではないか、とも。
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