映画「ウイグルからきた少年」
将校兼映画監督という特異な肩書きを持つ佐野伸寿さんの映画「ウイグルからきた少年」が10月3日から渋谷で公開されます。先日試写会を見てきましたが、重いテーマながら、極めて淡々としたタッチで、決して重苦しくなく、しかし後に残る内容です。
ちょうど同じ試写会を見に来ていたイリハム・マハムティ日本ウイグル協会代表は「ウイグル人が皆自爆テロをしているように思われないでしょうか」と心配していましたが、少なくとも私には映画で描かれている自爆テロをウイグル人全体のことと印象づけるような内容ではないと思いました。
劇場公開は当面渋谷だけのようですが、佐野さんはカザフスタンの大使館に勤務したことがあり、中央アジアに長い縁がある人です。すでに中央アジアを題材にした映画を何本も作り、賞も受けています (すべて仕事と関係なく、休暇を使ってのことです)。また、かつては子役として「ダメ親父」などドラマにも出演していました。
「自衛」隊と言うくらいで、内向きの人が多い我が軍の、しかも防大卒のエリートでこういう外向けの活躍をしている人はほとんどいないと思いますし、貴重な存在です。私は10年くらいのつきあいですが、つい最近まで一般大学出だと思っており、防大出と聞いたときは驚きました。まあ、防大の中でも相当変わった人だったようですが。
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