第2次小泉訪朝
【調査会NEWS986】(22.11.17)
■第2次小泉訪朝
荒木和博
先日家族会の増元事務局長と山本美保さんの事件のことで話していたときに、増元さんに「県警の発表が第2次小泉訪朝の前だからそれと関係があるのではないか」と言われました。なるほどそう考えると理解ができる点が少なくありません。
山梨県警の発表は平成16(2004)年3月5日ですが、発表に至る動きをもう一度見直すと、特に発表の頃は何か焦っていたような感じがします。そして4月30日に日比谷の野外音楽堂で行われた国民大集会で、当時はまだ家族会にいた蓮池透さんが小泉総理の再訪朝を求める発言をしました。このときは私も同じ壇上にいたのですが、当時聞いていて「?」と思った人は少なくなかったはずです。
もちろん、この時点では帰国した5人のお子さんやジェンキンスさんはまだ北朝鮮にいたのですからそういう発言を一概に否定はできなかったのですが、他の家族と比べると唐突な発言だったことは間違いありません。
それからひと月も経たない5月22日、小泉総理は突然2度目の訪朝を行います。このときは完全に北朝鮮ペースで、前回拉致を認めさせられ、しかも国交正常化交渉も進まないことへの仕返しとも言えるやり方をやってきました。政府認定者についても、特定失踪者についても新たなものは何も出てきませんでした。
そしてその夜帰国した小泉総理は家族会と会ったわけですが、通常頭撮りだけのはずのものを最初から最後までマスコミを入れて、「苦労して平壌に言ったのに家族会に批判される可哀想な総理」を演じ、いわゆる「家族会バッシング」を誘導しました。
あるいは山本美保さんに関わるDNAデータ偽造も第2次訪朝を実現するために行われたのかも知れません。この頃のことはもう少し見直しが必要ではないかと思っています。
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