「八百長」
【調査会NEWS1011】(23.2.7)
■「八百長」
荒木和博
相撲のことは門外漢ですが、報道を見ていてふと思ったことがありました。「何をいまさら言っているのか」という素朴な疑問です。 相撲における八百長の話は前から言われており、週刊誌でも度々報じられてきました。新聞やテレビが今頃になって鬼の首を取ったように騒ぐのは何か滑稽です。また、もともと奉納という意味のある相撲ですからスポーツと同じに考えるのも無理があるのでしょう。これから内部調査を行って対策を発表しても全てを真剣勝負にするのは不可能ではないかと思います。今はただ国技として、相撲が好きで真面目にやっている力士が報われるようにしてもらいたい、ファンの思いを裏切らないで欲しいということだけです。
ところで、これを書いたのは「山本美保さんに関わるDNAデータ偽造疑惑事件」とオーバーラップするからです。山形の身元不明遺体と山本美保さんが全く別人であることは中学生でも分かることですし、矛盾だらけの警察の見解を信じたとしても二度目のDNA鑑定をやっている途中で初めて家族に遺留品の照会をするなど、ありえないことだらけです。矛盾はこれまでもマスコミを含めて何度も指摘されてきましたが、警察の側は「矛盾はない」を繰り返すだけでした。その姿は「八百長はしていない」と言い続けてきた関係者とだぶるものがあります。
山梨県警の発表があった平成16年、ある警察の幹部は山形の遺体が美保さんでないという私たちの主張について「現場の士気が下がる」と言いました。この事件は「命がけで拉致問題に取り組んでいる」と言っている政府が、その中枢の意思によって実は拉致問題の隠蔽を図ろうとしたという極めて重大な事件です。政府は自ら真実を明らかにして責任者に対し明確な処分を下すべきですし、治安を守るため日夜大変な苦労を続けている現場の警察官の皆さんが本当に誇りを持てるようにしてもらいたいと切に思う次第です。
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