警備局長答弁
【調査会NEWS1039】(23.4.21)
■性別・血液型・推定年齢・身長と「DNA」以外に一致するものなしー警備局長答弁
荒木和博
前号ニュースでお知らせした昨日の参院拉致特での山谷えり子議員の質問に対し、答弁した警察庁西村警備局長は「(昭和59年6月21日に山形県の海岸に漂着した)身元不明死体が美保さんであるとの判断については、検視・司法解剖の結果得られた性別・血液型・推定年齢・身長に関する事項やDNA型鑑定結果をふまえ、総合的に判断した」と答弁しました。
性別は男と女しかありません。血液型は四つだけ(身元不明遺体の鑑定書はA型とのみ記載)。推定年齢は鑑定書では23歳前後(20歳〜25歳)位とされています(山本美保さんは20歳)。推定身長は160センチ〜170センチで、両足の切れた遺体ですので推定でしかありません(山本美保さんは159.5センチ)。
逆に言えば、開示のできないDNA鑑定書以外にはこれ位しか山本美保さんと山形の身元不明遺体を結びつけるものがないということです。もちろん矛盾点については一つも説明できていません。これで同一人物だというならAKB48など何人でも同一人物になるでしょう。西村警備局長答弁は警察の主張がそもそも根拠のないものであることを自ら明らかにしたものであり、考えようによっては共犯者を一人増やしただけと言えないこともありません。
中野寛成・拉致問題担当大臣は山本美保さんのご家族とも会うと答弁しています。かつて中井洽・元担当大臣は「山本美保さんのこともやっている」と言っていました。大臣には報告書も上がっていたようですが、結局うやむやのままに退任してしまいました。国家公安委員長でもある現大臣の任期中に「政治主導」で明確な結果を出されることを切に期待するものです。
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