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2011年5月 2日

勝手に飯舘村を応援する会

 拉致のことではないのですが、縁あって昨今話題の福島県飯舘村に2度程訪れることとなりました。その間全く専門外の放射線のことについて、詳しい方々から色々教えていただくことがあり、現状で原発の敷地外であればほとんど危険はなく、恐怖感ばかり煽り立てて住民を立ち退かせる今の政府の対応はどう考えてもおかしいと思うようになりました。

 去る4月30日に有志で飯舘村を訪れたときには役場で菅野典雄村長にお会いすることができました。お話しを聞いて自分たちにも何か力になれないかと考え、参加者で相談して別紙のような形で微力ながら世論形成をしていくことになりました。今後この人数を少しでも増やし、多くの方に理解していただこうと思います。なお、本件に関し、村長をはじめ村の誰からも依頼を受けたものでもなく、また了承を戴いたものでもありません。全くの勝手連ですのでご了解下さい。

 各位にもぜひ内容についてご理解賜りますとともに、御賛同戴ける方はお名前を連ねていただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
草々
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    勝手に飯舘村を応援する会

 4月22日、政府は福島県飯舘村全域を計画的避難区域にしたことを発表しました。もともとこれはIAEA(国際原子力機関)の発表に端を発するものですが、現在の飯舘村の放射線線量率(時間当たり線量)は人体にとって全くと言ってよいほど問題のないレベルです。

 下にいくつかの外国で発表された論文等を挙げましたが、ICRP(国際放射線防護委員会)が認めた緊急時の一般国民上限が年間100 ミリシーベルト(1時間に約11.4マイクロシーベルト)であることを考えれば、現在の飯舘村で、強制的に住民を避難させる必要は全くありません。さらに震災以降線量率は低下し続けており、今頃になって飯舘村全域を計画的避難地域に指定する必要のないことは明らかです。全体的な状況も、原発の周囲を含め、福島県全域で住民を「強制的に」避難させるべきところは全くありません。
 「山美わしく 水清らかな その名も飯舘 わがふるさとよ」と村民歌にうたわれる美しい飯舘村に立ち、実際に放射線の線量率を調べるとき、この地から住民を避難させることがいかに暴挙であるかを実感します。しかも政府は計画的避難地域の決定をしただけで、実際の対応は自治体に押しつけ、何のビジョンも示していません。

 政府が行うべきは正確な情報の開示と、避難を希望する住民については責任をもって避難させることであり、現場を無視した決定で避難したくない住民まで強制的に立ち退かせることではありません。このままでは避難によってむしろ住民の健康に重大な被害がもたらされ、村全体に計り知れないダメージを与えることは明らかです。
 この間のリーダーシップもビジョンもない「政治主導」は飯舘村に限らず福島県、そして被災地全域に重大な「人災」をもたらしています。「天災」は防げなくても「人災」は防げます。政府はその責任を自覚し、飯舘村に対する計画的避難区域の指定を直ちに解除するとともに、すでに決定した他地域の計画的避難区域、警戒区域指定を全面的に見直すよう求めるものです。

  平成23年5月
<5月2日16:05現在の署名者(アイウエオ順)>
荒木和博(拓殖大学教授)・稲寿(栃木県護国神社宮司)・稲信子(栃木県護国神社宮司夫人)・稲恭宏(東京大学医学博士 病因・病理学/免疫学)・上條義昭(弁護士)・窪田哲夫(元鉄道労働組合中央執行委員・新幹線地本委員長)・佐藤正行(地球2001事務局長)・曽田英雄(特定失踪者問題調査会常務理事)・田母神俊雄(元航空幕僚長)・西尾友子(ユウプロモーション代表取締役社長)・西村眞悟(前衆議院議員)・福井義高(青山学院大学教授)・三浦小太郎(評論家)<アイウエオ順>
(参考文献)
Académie des Sciences, and Académie Nationale de Médecine. 2005. Dose-Effect Relationships and Estimation of the Carcinogenic Effects of Low Doses of Ionizing Radiation.
Cohen, B. L. 2007. The Cancer Risk from Low-Level Radiation. In Radiation Dose from Adult and Pediatric Multidetector Computed Tomography, edited by D. Tack, and P. A. Gevenois. Berlin, Germany: Springer.
Feinendegen, L. E., A. L. Brooks, and W. F. Morgan. 2011. Biological Consequences and Health Risks of Low-Level Exposure to Ionizing Radiation: Commentary on the Workshop. Health Physics 100 (3): 247-259.
Tubiana, M., L. E. Feinendegen, C. Yang and J. M. Kaminski. 2009. The Linear No-Threshold Relationship Is Inconsistent with Radiation Biologic and Experimental Data. Radiology 251 (1): 13-22.
United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation (UNSCEAR). 2010. Sources and Effects of Ionizing Radiation: UNSCEAR 2008 Report to the General Assembly with Scientific Annexes.

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