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2011年8月23日

余市防備隊

 札幌での特定失踪者懇談会のついでに余市に足を伸ばした。
 もともとは小樽周辺の北朝鮮がらみのポイントを回ろうとおもったのだが、隣の余市町にある海自の余市防備隊まで行ってこようと計画、隣町と小樽周辺だからと小樽駅前で電動アシスト自転車を借りて出発した。スタートが11時5分。

 とりあえず余市に向かったのだが、しばらくして北海道が広いということに気付いた。看板に「余市16km」と書いてあるではないか。確かに東京の隣町とは訳が違う。

 途中スコールのような雨が降りラーメン屋で昼食を兼ねて雨宿り。防備隊に着いたら2時頃になっていた。アポも何もとっていないので、外から見て写真を撮って帰っただけ。ここには前に東部方面隊のオピニオンリーダーをしていたとき見学に来たことがあった。そのときはお客様だから色々説明してもらえたのだが、当時浮かんだ素朴な疑問は

1、北海道の日本海側にある海自の拠点はここだけしかないということ。

2、そこに置いてあるミサイル艇は水中翼船型のもので、船体を軽くするためにFRPで作ってあるので港に接岸できない(クッションのようなものが間に必要)。浮き上がると早いが着水すると12ノットくらいしか出ないので、例えば工作船に対処しようとすると浮き上がると追い越し、着水すると逃げられる(もともとそんな役割はないだろうが)。どういう戦闘を想定しているのかよく分からない。

3、肝心のミサイルは余市にはなく、撃つ前にいちいち大湊まで受領しにいかなければならない。

 といったことだった。今回は外から見ただけで、ミサイル艇は通常艦艇型の新型に変わっていたが、あらためて気付いたのは防備隊の衛門が開きっぱなしで警衛もおらず、というより警衛所がなかったこと。インターホンがあり、横に「御用の方はボタンを押してお話し下さい」とか書いてあった。例えば北朝鮮の工作員がやってきて「すみません、北朝鮮の工作員なんですが、中に入っても良いでしょうか」とか聞くのだろうか。

 もっとも、余市あたりにミサイル艇をおいていても、素人が考えてもあまり使い道がなさそうなので、敵も狙わないだとうという高度な(?)判断によるものかも知れない。

 隣の小樽にはかつて北朝鮮の船が入港していた。私が数年前に行ったときにもちょうど来ており、明らかに工作機関の人間と分かる男が乗っていた。防備隊の状況くらいは当然写真にとって持ち帰っているはずなのだが。

 この話に予備役ブルーリボンの会の木本副代表が一言、「いっそ『余市無防備隊』に名称を変えたほうがよいかも」。

 それにしても、帰りについたところで見えた看板は「小樽22km」。電動アシスト自転車のバッテリーは途中で上がってしまった。電気のない電動アシスト自転車はただの重い自転車だった。運動にはなったが。

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