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2011年9月14日

あの船は本当に自力で北朝鮮からやってきたのか?

【調査会NEWS1077】(23.9.14)

 9日から昨日13日まで予備自衛官の訓練に出頭しており、総理と飯塚代表ら家族会の方々が面会していたことはニュースで知りました(ちなみに面会の日私は射撃の訓練をやっていました)。拉致問題担当大臣はもちろん官房長官に外相まで付けるという「豪華メニュー」で、日程の調整は大変だったでしょうが、さてそれだけ揃って何が変わるのかと言えば何もありません。

 目的はおそらく家族会の人たちの批判的な発言を封じるということでしょう。ある意味拉致被害者は日本政府にとっても人質です。小泉第二次訪朝のときの「家族会パッシング」などのことも考えると、個別具体的な要望はできても家族会の人たちが正面を切って政府の批判をするのは難しいと思います。おそらく私がその立場でもできないでしょう。逆に言えばこのやり方は拉致問題を解決するためではなく、拉致問題を封じるためとも言えるわけで、人質のいない私たちはその分厳しい姿勢を持つことが必要だと思います。

 ところで、今問題となっている北朝鮮からの船ですが、形を見たところ4年前に青森の深浦港に入港したものと同型のようです。あのとき、私は「こんな小舟が直線距離で800キロも離れた北朝鮮清津から自力で深浦まで来られるはずはない」と言っていたのですが、するとある政府筋の人が「いや、この舟は間違いなく北朝鮮から日本に自力でやってきた」とわざわざ言ってきました。なぜなのか、今でも理由は分かりません。

 実際には現地の海保で後に秋田港を使って舟を浮かべレーダー検証実験をしていますが、港を出るのも難しいというような代物です(写真が救う会秋田のホームページに掲載されています http://www.sukuukai-akita.net/rireki.html)。

 そもそも軍の管理している舟で北朝鮮の港を出るのも難しいでしょうし、子供の乗った小船が警戒をくぐり、日本海の荒波を越えて5日で能登半島沖までやってこれるのでしょうか。私自身はその疑問のところでストップしており、ではどういうことが考えられるかというとまだ確信がないのですが、何らかの理由で母船に搭載されて日本近海で離脱したとも考えられます。

 深浦のときは自民党政権でした。あのときは徹底して情報を隠していました。民主党野田政権は総理・官房長官・外相・拉致担当相をそろえる意気込みでぜひ事実を明らかにしてもらいたいものだと思います。

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