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2011年12月25日

木村かほるさんに関する情報について

【調査会NEWS1109】(23.12.21)

■木村かほるさんに関する情報について

   荒木和博

 去る21日水曜にTV朝日系で放送され、その後読売新聞等でも報道された木村かほるさん(昭和35年秋田市で失踪)に関する藤本健二氏の目撃情報は、現時点で少なくとも矛盾と言えるものはありません。もちろん、あくまで「似た人を目撃した」との情報であり、藤本氏が直接会話したり何かの証拠を入手したわけではないので確認のしようはないのですが、これは北朝鮮での目撃情報であれば仕方のないことです。

 ポスト金正日がどうなっていくのかは不透明ですが、だからこそ拉致被害者の情報収集には政府は全力をつくすべきで、「不確かな情報であり確認できない」からといって動かないのではなく、「不確かだが情報がある」ということで動くべきであるのは当然です。木村かほるさんについて言えば、平壌でタイ人女性に日本語を教えていたとの証言があり、今回の証言はそれとも一致します。また、金賢姫に平壌外大で日本語を教えていた先生が木村かほるさんであるとの情報もあり(これについてはその後在日の帰国者ではないかとの話もあり引き続き情報の確認中です)、北朝鮮に拉致されている可能性は極めて高いと言わざるを得ません。ちなみに私が前にインタビューした元人民軍出身の脱北者崔主活氏は「北朝鮮の一般大学で日本語を教えている拉致被害者がいる」と言っていました。

 どうせ大臣もまもなく替わるでしょうし、政権もいつまでもつか分かりません。政府頼みでこちらは知らん顔とはいきませんので私たちも可能なことはやっていきますが、こういうときは「北朝鮮にいる可能性のある失踪者はすべて拉致されている」という前提で対処していただきたいと思います。災害のときは所在不明であればすべて被災した可能性があるとして対処するのですから。

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