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【調査会NEWS11154】(24.1.2)
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荒木和博
年末、元CIA東アジア部長のアーサー・ブラウンさんからメールが届きましたそこには以下のように書かれていました(ご本人の了解を得て転載しますが、私の下手な訳なので若干ニュアンスが間違っているかも知れません)。
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あまり注目されていませんが、金正日の死についての一つの側面は「インテリジェンスの失敗」です。
米国政府は、金正日の死を北朝鮮のテレビが発表するまでの51時間(おそらくはもっと長い間)知りませんでした。
なぜそれが分かるのか。李明博韓国大統領はその51時間前の時点日本を訪れていました。
金正日の死のことを知っていたなら米国は李明博大統領に伝えたでしょう。そして彼は当然韓国の対応を指揮するためにソウルにとどまったでしょう。
これは過去18か月で二番目の大失敗です。その前はロスアラモス研究所の元所長シッド・ヘッカーへの寧辺での北朝鮮の高濃縮ウランプログラムの公開でした。私たちは10年間以上そのプログラムを見つけることに失敗しました。そして北朝鮮は我々の目と鼻の先にある寧辺でそれを作りました。
金正日の死によって引き起こされたに違いない大騒ぎや寧辺での1,000台の高濃縮ウラン施設の大型機器建設をつかむことができなかったいうことは、米国の政府が拉致被害者について何も知ることはできないということです。そのインテリジェンス能力はあまりにも貧弱だと言わざるを得ません(延坪島砲撃や「天安」撃沈のような作戦情報はこれに含みません。それらは別の、もっと理解しやすい問題です)。
これはあらためて日本が独自の、より強い、独立したインテリジェンス能力を持つ必要性を強めるものでしょう。
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要はアメリカ頼みでは解決しないということです。もちろん同盟国として協力を依頼することはあっても、日本が主体的に動かなければ協力のしようがないでしょう。
今年は各国首脳が替わるためにそれぞれの国に大きな変動が予想されます。考えてみればしょっちゅう総理が替わっている日本はそのショックが少ないというメリット(?)があるのかも知れません。こんな現状ですが、それを踏まえて動かせるようにしていくことが必要だと思います。
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