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2012年2月15日

松原大臣に面会・要請

【調査会NEWS1133】(24.2.15)

■松原大臣に面会・要請

 すでにお知らせしているように、本日松原仁・拉致問題担当大臣と特定失踪者の面会が行われました。

 参加したご家族は前号でお知らせしたご家族から都合で欠席されたご家族を除く21家族23人でした(代理1人、付添者は別 それ以外に調査会役員6人)。

 この場で大臣には調査会代表荒木より下記の要請文書をお渡ししました。その後参加家族からの要望が伝えられました。国会開会中で十分な時間がとれず、一言ずつ話すことで終わってしまい大臣と十分な議論はできませんでしたが、大臣からは遠方の方もいるので度々というわけにもいかないがまた同じような機会を作りたいとの発言がありました。

 今後はさらに積極的なはたらきかけを行っていく予定です。なお署名はまだそれぞれが持っている分があるため今回は提出せず、集約して次の機会に提出することになりました。
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(要請文書)
拉致問題担当大臣 松原仁様

 大臣就任以来の拉致問題への積極的な取り組みについて、心より敬意を表します。
 さて、平成16(2004)年1月29日、第1次の一斉告発を行ったのとあわせ、告発をした13名とそれ以前に告訴・告発を行っていた3名を含めた以下16名の特定失踪者について、日弁連人権擁護委員会に対し人権救済申立が行われました。

加藤久美子・古川了子・高敬美・高剛・金田竜光・松本京子・大屋敷正行・大澤孝司・国広富子・新木章・山本美保・秋田美輪・水島慎一・斉藤裕・今井裕・佐々木悦子
 
 日弁連ではこの申立について審議を行い翌平成17(2005)年3月29日、梶谷剛会長名で小泉純一郎総理・町村信孝外相・漆間巌警察庁長官宛に要望書を出しています。その「2 本申立に対する当連合会の事実認定」には以下のように書かれています。

 (2)本件被害者16名が北朝鮮当局によって拉致されたと即断することはできないが、事故などに遭遇した形跡が認められないこと、自殺、家出などの失踪の理由がないこと、失踪時の状況が不自然であること、日本国内で生活している痕跡が認められないこと、北朝鮮当局による関与が疑われることなどの理由から、北朝鮮当局による拉致の被害者である疑いがあると判断すべきである。
 特に、本件被害者16名中、別紙2「本件被害者一覧表」記載の加藤久美子さん(1)、古川了子さん(2)、松本京子さん(6)、大屋敷正行さん(7)、国広富子さん(9)、斉藤裕さん(14)、佐々木悦子さん(16)の各番号の7名については、信用性が必ずしも否定できない北朝鮮での目撃証言があることから、拉致被害者である相当の疑いがある。

 これは16人全員を日弁連が拉致の可能性ありと認め、特にうち7名を「拉致被害者である相当の疑いがある」としたものです。当時告発の影に隠れてあまり目立ちませんでしたが、これは極めて重要であると考えます。後に7名のうち松本京子さんが拉致認定され、残り9名のうち高敬美さん・剛さん姉弟が警察によって拉致と断定(日本国籍でないので現行法では認定にならない)されていることからも、この判断の正しさが証明されていると言えるでしょう。
 私たちとしては引き続き政府による本格的な捜査及び調査、そして認定を求めていきますが、(1)警察による捜査→(2)政府による拉致認定→(3)外交交渉による帰国という仕組みや拉致認定の「3要件」自体が矛盾に満ちたものであることを考えるとき、今後この人権救済申立も含めて様々な形で「国民による拉致認定」と「救出」への努力をして参りたいと思います。大臣におかれましてもこれらの判断に対し柔軟かつ積極的な対応を賜りますようお願い申し上げる次第です。

    平成24年2月15日

       特定失踪者問題調査会代表 荒木和博
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※なお、平成17年3月29日付の日弁連からの要望書は下記よりダウンロードできます。

日弁連要望書(小泉総理宛)をダウンロード

日弁連要望書(町村外相宛)をダウンロード

日弁連要望書(漆間警察庁長官宛)をダウンロード

日弁連要望書(別紙)をダウンロード

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