本筋
【調査会NEWS1153】(24.3.19)
中井洽・元拉致問題担当相と宋日昊・北朝鮮日朝国交担当大使のウランバートルでの「極秘」接触がすっぱ抜かれ、結局中井元大臣に何度か同行して宋日昊に会っている真鍋貞樹氏が代理で会ってきたとの報道がなされています。
真鍋氏自身は1年半前まで特定失踪者問題調査会の役員をつとめていましたが、その後の行動については噂で聞く程度でした。中井元大臣とも1週間前に会合で顔は合わせましたが、もちろん宋日昊とのことも含めて言葉は交わしませんでした。
したがって、推測で申し上げるしかないのですが、この交渉はそもそも、日本人妻及び戦後残留日本人の問題を入口にして拉致被害者の帰国につなげることを目指すというものです。しかし、それが可能なのは本当に「極秘」、少なくとも水面下の交渉ができた場合であって、これほど公になってしまえばほとんど意味はないと思います。それどころか逆に日本人妻の問題へも悪影響が及ぶ可能性があり、危うさを感じるのは私だけではないでしょう。
拉致問題解決のためにはあらゆる手段を使うべきで、それには裏取引も含めた話し合いによる交渉から武力による救出まで、全ての可能性が考慮されるべきだと思います。また、全員を一度に救出することは物理的に不可能であり、一部であっても実績を作ってそこから突破口を空けていかなければ最終的な解決には至らないでしょう。しかし、それは全て、最終的な解決に向かう本筋があってこそであり、迂回路を通っているつもりが行き止まりになっているなら、メインルートに戻る必要があるはずです。少なくとも、それ自体重大な人権侵害である日本人妻問題(それ意外の日本人家族や帰国者全体の問題も含めてですが)を政治的に利用すべきではありません。
ところで、こちらがこういう状況でも宋日昊が出てくるというのは、彼自身も負けず劣らず尻に火が付いた状態なのかも知れませんし、北朝鮮が切迫した状態にあるということなのかも知れません。 折しもミサイル発射の予告が行われましたが、4月12〜16日というのは15日が金日成の誕生日であるとともに、金正恩のデビューしたときと同じ党代表者会の招集が告示されています。「4月中旬」という曖昧な告示で、これも前回と同じですが、前回中央委員の補充をしているのですから党代表者会などという中途半端な会議でなく、中央委員会を開けば良いのに、それができないのは何かの理由があるのでしょう。そういうことの一端が垣間見えたということがこの「極秘」接触の成果だったとは言えるかも知れません。
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