ジュネーブにて
【調査会NEWS1256】(24.11.8)
昨日ジュネーブに到着し、本日これから政府主催の啓発行事や国連、関連国代表部への要請等を行います。現在現地時間は午前7時前です。
もちろん、外国が拉致被害者を救出してくれるわけではないので、ここでできることは協力のお願いという限界はありますが、ジュネーブには北朝鮮の代表部もあり、今まで出来なかった形の圧力をかけたり、第三国からの情報を得るきっかけにしたいという思いがあります。
また、今回家族会からの飯塚代表・松木信宏さんとともに特定失踪者のご家族として天内みどりさんが参加されたことの意味は大きいと思います。7月に藤田隆司さんがジュネーブを訪れたときも、形式はこの11月のイベントの事前調査でしたが、人権委作業部会に申立をした特定失踪者家族の作業部会訪問が拉致問題対策本部の予算で行われており、遅きに失したとは言え、多少なりとも前進していることは事実です。この点関係者の方々のご協力に感謝申しあげます。
今回その意味で私の責任は藤田進さん、木村かほるさんからさらに広げて拉致被害者が政府認定者より遥かに多いということをどれだけ外国の人たちにアピールできるかにあります。もちろん、「政争は水際まで」ということで、外国に行って自分の国の悪口を言うことはできませんので、「日本政府は一所懸命やっているが、犯罪としての『証拠』となると時間が経過していて、警察がどれだけ捜査しても立件は難しく、外交上もなかなか断定できない」と、まあ多少ほめ殺しみたいな言い方にするつもりです。
ところで、7日朝到着して時間があったのでローザンヌまで足を伸ばしてみました。ここは国際オリンピック委員会のある町で、「オリンピックの首都」と駅に書かれています。レマン湖に臨む港にはヨットが並んでおり、遠くにはアルプスの山々も見える、絵に描いたような風景でした。金正恩もかつてスイスにいたことがあり、こんな風景も見たのかも知れません。
ときどき、自由主義のスイスで学んだから金正恩は金日成・金正日とは違った統治スタイルになるのではないかとの希望的観測が流れますが、この風景と聞こえてくる北朝鮮の平壌以外の状況のギャップを考えたとき、それはとても無理だろうと思わざるを得ません。李朝末期も同様、権力者は贅沢三昧をして国民は飢え苦しむという構造は変わらないのだろうと、港にたたずみながら思いました。
■記者会見の映像
既にお知らせした11月6日の記者会見は(株)NetLiveのご厚意でインターネットによる生中継を行いましたが、現在はオンデマンドでご覧になることが可能です。ぜひご覧下さい
http://www.netlive.ne.jp/archive/SII/index.html
参加者
昭和35年に失踪した木村かほるさんのお姉さん・天内みどりさん
昭和51年に失踪した藤田進さんの弟さん・藤田隆司さん
平成12年に失踪した佐藤順子さんのご家族
調査会代表荒木・専務理事村尾
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