22日国際講座「大統領選挙結果と今後の韓国」
http://www.takushoku-u.ac.jp/extension/intl_situation.html
明後日、大学の公開講座でお話しします。年末のせわしいときですが、ご関心のある方はおいで下さい。
当選した朴槿恵さんの父・朴正煕元大統領は満州国の軍官学校予科から日本の陸軍士官学校本科に留学しており、陸士では57期生相当、私の父と同期になります。面識はないそうですが、満軍出身者は軍服が違うのですぐ分かったとのこと。
そんなことで子供のときから父親に「韓国の大統領が同期生だ」と聞かされ、大学の卒論では朴正煕のことをやりました。何年か前にソウルで朴槿恵さんに会ったとき、「お父様と父が同期生です」と言ったら驚いていました。
朴正煕という人は韓国の左翼から執拗に攻撃されていますが別に親日というわけではなく、士官学校時代朝鮮出身の生徒だけの集まりでは「独立しなければいけない」と熱弁を振るっていたそうです。本人は極めてリアリストで、独立の(それができなければ朝鮮人の立場を少しでも高める)ためには力をつけなければならないというのが軍人になった理由だと思いますし、大統領になってから国内の猛反対を押し切って日韓国交正常化を実現したのも韓国が生き残るために日本と手を組まなければならないということでした。
最後には側近に暗殺されるわけですが、その壮絶な生き様は自分自身にとっても様々な教訓を与えてくれており、最も尊敬する人(日本人も含めて)はと聞かれれば、躊躇なく朴正煕と答えています。
朴槿恵さんの5年は韓国にとって経済も対北政策も非常に難しい時代です。日韓の間もこれまで誤魔化し続けてきた歴史問題がもう避けて通れないところまで来ています。父親が大統領に就任してからちょうど50年後に大統領になる彼女が、韓国の新しい時代を築いてくれることを期待しているところです。
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