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2012年12月12日

ミサイル

【調査会NEWS1267】(24.12.12)

「北朝鮮のミサイル発射に調査会としての対応は?」と聞かれて、「うちにミサイルがあるならこっちからも撃つんですが…」と答えました。

 不謹慎かもしれませんが、今大騒ぎしているミサイルはもともと日本向けではなく、日本向けのものはとっくに実戦配備されているのですから、これで大騒ぎしても「なんだかなあ」という感じです。それなら今ある脅威を正面から受け止めることの方が必要でしょう。

 今ミサイルを撃っても、北朝鮮にとって状況が良くなるとは思えません。支援をしようとしている国もその手が遠くなり、面子を潰された中国もますます冷たくなるでしょう。大学の授業でもたびたび学生から「なぜ北朝鮮はこんな得になるとも思えないことをやるのか」と度々質問されますが、おそらく世界中がそう思っているはずです。

 もちろん、米国まで届く核ミサイルを持って抑止力を確保し、体制を維持する、あわよくば南を呑み込むというのが北朝鮮の究極の目標です。従って基本的にはそれに沿っての行動ではあるのですが、今回の発射しようとしてからの動きはあまり統一的な方針のもとに行われているような感じがしません。やはり金正恩体制内部の葛藤が何らかの形で反映して、権力を維持するために撃たざるを得なくなったというのが本質ではないでしょうか。だとすればこれがさらに権力の弱体化につながる可能性もあるということです。

 ところで先日初めて労働新聞に「読者の手紙」なる欄を見つけました。これについては自分のブログでもちょっと書きましたが、お時間のある方は投書でもしてみたらどうでしょう。あと、北朝鮮からの外国語放送「朝鮮の声」にはE-mailアドレスがあることがわかりました。メールが届かないという話もありますが、届くようであればそちらに声を伝えてみるのも良いかも知れません(VOK@star-co.net.kp)。まあ、あの国には「ミサイルならミサイル」の方がコミュニケーションとしてはうまくいきそうな気がするのですが。

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