ご都合
【調査会NEWS1319】(25.3.27)
■ご都合
荒木和博
昨日国会の議員会館で救う会埼玉主催の集会が行われました。特定失踪者のご家族では藤田進さんの弟さんである藤田隆司さん、古川了子さんのお姉さんである竹下珠路さん、高野清文さんの妹さんである高野美幸さんが参加、国会議員も拉致議連総会より多数の議員が参加されていました。
この集会で登壇者の1人である有田芳生参議院議員(民主)がご自身の質問主意書について触れておられました(2月6日付調査会ニュース1303号参照)。木で鼻をくくったような答弁書からも、みえてくるものはあります。この場合は結局拉致認定の3要件には何の意味もないということで、要は認定は政府のご都合でやっているということです。
古川了子さんは安明進氏の目撃証言があり、特定失踪者家族の代表として拉致認定訴訟を行いました。藤田進さんは北朝鮮から写真が出て警察も認めており、また国連の強制的失踪作業部会でも申立が受理されています。高野清文さんも美幸さんが各地の集会を回りお兄さんのことを訴えています。
皆さんそれぞれに認定の問題などについて語っておられましたが、全国のご家族が苦しみ、訴え、あるいは訴えもできずに悩んでいます。その唯一とも言える目標の「拉致認定」が恣意的に決められているのだとすれば、この状態の責任は誰がとるのでしょうか。
去る3月16日には秋田県男鹿市で救う会秋田・男鹿地区主催の「拉致問題を考える男鹿の集い」が開催されました。ここでは調査会を支援する会の事務局長でもある松村譲裕・救う会秋田代表がコーディネーターをつとめて「失踪者家族の願い」と題する座談会が行われ木村かおるさんのお姉さんである天内みどりさんと薩摩勝博さんの妹さん、品川貴美子さんを招いて行われました。内容はYouTubeでご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?v=nL-ncHxXMAM&feature=player_embedded
この座談会でもう1人ご参加予定だった松橋恵美子さんのお母さん、松橋チヤさんは体調を崩し、同じ町内に住んでおられる福岡雅子・救う会秋田副代表が代行されました。恵美子さんのお父さんである要吉さんは4年前に亡くなられています。たびたび調査会ニュースでご家族の訃報をお伝えしていますが、連絡をいただくのが遅れたりしてお知らせできるのは一部に過ぎません。
遅すぎたと言われても仕方ありませんが、10年間(70年間と言っても良いかも知れません)この状態が続いてきたのです。仕組み自体を根本から変えなければなりません。戦略の誤りは戦術ではカバーできないのです。
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