「調査会認定」について
【調査会NEWS1330】(25.4.14)
ニュース1327号(4月10日付)の続きになりますが、4月6日の理事会決定の解説です。
今回調査会の公開リスト(0番代、1000番台)に救う会認定・政府認定者を合わせて今「調査会認定拉致疑惑失踪者(略称「調査会認定」)と呼ぶことに致しました。手っ取り早く言えば調査会のポスターに掲載されている全員です。
0番代、1000番代に非公開(特に表に出して使っている訳ではありませんが、内部では2000番代として非公開の失踪者を区分けしています)まで含めたリスト全体はこれまで通り「特定失踪者」とします。また、1000番代リストについてはあえて通常「拉致濃厚」という呼び方にすることにしました。
現在リストにある特定失踪者について、特に公開の特定失踪者は10年間調査会の活動を続けても国内にいる確認ができないわけで、その分拉致の可能性が高まっているとも言えます。もちろん断定はできませんし、拉致と分かって「良かった」とはなりません。たとえ「拉致濃厚」であっても拉致でなく日本国内で元気でおられることを期待していますが、何人拉致されているのかも分からない状態では可能性のある人は一旦全て救出の対象と考えるべきであろうと思います。
救う会認定というのは寺越昭二さん・外雄さん・武志さんの寺越事件3人と小住健蔵さん・福留貴美子さんを入れて5人です。これは調査会ができる以前から拉致濃厚とされており、なおかつ政府認定されていなかった方々です。この10年間で認定された2人のうち田中実さんはこの「救う会認定」でした(松本京子さんは特定失踪者リスト)。
なお、調査会発足当時は調査会で調査をして、拉致の可能性が高いと思われるケースを救う会の幹事会にあげて「救う会認定」とし、救う会が救出運動を行う形にしていたため、最初に拉致の可能性が高いと判断された古川了子さんと加藤久美子さんはこの手順にのっとって「救う会認定」にもなっています。ただ、その後特定失踪者リストの数が急激に増えたこと、ご家族のフォローは調査会でそのままやった方がスムーズなため、このやり方を中止して調査会独自で発表するようになりました。そのためこのお二人については「救う会認定」でもありますが、便宜上特定失踪者リストの方に入れてあります。
現在特定失踪者のリストのほとんどは昨年警察の発表した868人(その後3人が国内で所在確認されて現在は865人)の中に含まれているようですが、個別の確認については現在依頼中です。4月10日の衆議院予算委員会で元調査会常務理事の三宅博議員が行った質問に対し、古屋圭司拉致問題担当大臣は個別には日付や氏名の食い違いが若干あることを答弁していますから、そのチェックも含めて遠からず確認できるものと思います。
なお、非公開の方は大きく分けて次のような理由で非公開になっています。
1、ご家族の意向(調査は希望するがご家族の中で公開に反対される方がおられる場合)
2、調査会が独自に情報を収集した失踪でご家族との接触がされていないケース
3、例えば漁船の失踪などで、乗組員のお1人のご家族のみが調査会への届出をされている場合(調査会発足から間もないときに届出のあったケースでは他の方々の人数はカウントされていてもお名前の不明なケースがあります)
少々複雑で分かりにくいかも知れませんが、ご説明は今後もできるだけ機会をとらえて行っていきたいと思います。問題は北朝鮮にいるかどうかであって、日本国内での区分は、政府認定であれ調査会認定であれ特定失踪者リストであれ北朝鮮にいる拉致被害者を救い出すための手段の一つに過ぎません。最終的な目的をしっかりと肝に銘じて参ります。
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