札幌にて
【調査会NEWS1371】(25.7.7)
現在現地調査の途中です。昨日は午前中函館で森洋子さんの失踪関連地点の確認を行いました。本件ではこれまで関係者の証言の中で事実関係の食い違いが若干あったのですが、今回皆で情報の突き合わせを行ったところ、失踪当日の行動が大体明らかになり、全体の流れにはほとんど矛盾がないことが分かりました。
詳しくは後日、調査結果の報告で流しますが、状況が鮮明になるにつれて、私は事件から3年前(昭和35年)の秋田における木村かほるさん失踪と似たものを感じています。
その後札幌に向かいましたが、札幌では昭和50年(1975)に失踪した山田妙子さんのご家族からお話しをお聞きしました。私も久しぶりにお会いしましたが、曽田常務理事の作成した地図と突き合わせながらお話しをお聞きする中でかなり情報の整理が進みました。
私と杉野常務理事はこの途中中座して、白石区で昭和43年(1968)に起きた拉致未遂の可能性のある事件の現場に行きました。本件は当時高校3年生だった女性が夜不審な車に追いかけられた事件で、当事者の方も現場に来て下さり、色々お話しをお伺いしました。時期的には斉藤裕さんや国井えり子さんなど、道内はじめ各地で高校生が失踪しているときです。
今日は救う会北海道のご協力もいただき、昭和56年(1981)に失踪した長尾直子さんの失踪関連地点に行きご家族にもお話しをお聞きします。昨日夕刻には北海道放送が圭運丸事件(昭和42年)について報道し、事件当時圭運丸が不審な船2隻に取り囲まれていたというニュースを流しました。この事件については明日8日月曜、9時に小樽の第1管区海上保安本部にご家族と私で要請の予定であり、15時から行われる報告会ではこれらについてもお話しする予定です。
まだ日程の半分しか終わっていませんが、あらためて現場に行くことの重要さと、「いったいこの国はどうなっていたんだ」という思いを痛感しています。個別の犯罪はともかく、敵意を持った国家による主権侵害に対して半世紀以上、この国は余りにも無策、まさに法治国家ならぬ「放置国家」だったのではないかという思いは現地調査の度につのります。
明日の15時から行われる報告会については、(株)NetLiveのご厚意によりインターネットで中継します。現場で「しおかぜ」の収録も行います。お時間のある方はぜひご覧下さい。
http://www.netlive.ne.jp/archive/SII/index.html
(写真は森洋子さんが最後に目撃された函館市千歳町バス停近くにて、お姉さんの林澄子さんによる「しおかぜ」の収録)
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