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2013年8月 6日

アントニオ猪木

【調査会NEWS1386】(25.8.6)

 参議院議員になったアントニオ猪木氏の外国人特派員協会での発言が報道されていました。

 先日の麻生副総理の発言のように憲法改正への動きを牽制した発言が、いつの間にかナチス張りに憲法を変えようといった話になってしまい真逆の報道をされたこともありますから、内容を詳しく確認しないで批判をするのは控えますが、次のようなくだりは非常に興味があります。

「日本の拉致(被害者)名簿の中にある、何百人か分かりませんが、数字がどんどん変わっていた中で、日本の中で死んでいる人もいる。そういうような拉致名簿を(北朝鮮側に)提出して解決しようとしても、これは向こう側からした時に『そんないい加減なこと言ってくるなよ』(となる)」

 これが特定失踪者リストと警察の昨年発表した868人のことを言っているのは明らかです。そして「日本の中で死んでいる人」とは、特定失踪者リストにあった女性で別件殺人事件の被害者だった石川千佳子さんのことでしょう。平成16年、犯人が自首して(とは言え時効なので刑事では裁けませんでした)事件が明らかになったケースです。

 この事件は当時北朝鮮が「それ見たことか」と残りの拉致を否定するのに使われました。石川さんの事件を猪木氏が知っているはずもなく、要は北朝鮮の言い分をそのまま聞いてきたのでしょう。

 ということは、逆に言うと北朝鮮がこの問題で非常に悩んでいるとも言えます。拉致は様々な機関が行っており、おそらく金正恩も含めて北朝鮮で全体像の分かる人間はいないでしょう。やった当事者の北朝鮮が分からなければこちらで被害者全員の正確なリストなど出せるはずはありません。誰をやったか明らかにする責任は北朝鮮にあります。

 しかし、警察まで人数を出したことは北朝鮮側にかなりのプレッシャーになっているでしょう。相当数の拉致被害者が(殺害された人も含め)おり、北朝鮮当局が収拾に苦慮しているのだと思います。残りが数人であれば、その人たちを返せば拉致問題は山を越え日朝交渉に入れると判断するはずだからです。ここはもっと突いていって良いと思います。

 それにしても猪木氏は北朝鮮の言っていることを伝えるだけで「外交チャンネルを私以上に持っている政治家は、多分いない」などと自慢せず、金正恩に卍固めでもかけて拉致被害者を返すように言わせた方が評価されるように思います。

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