【調査会NEWS1416】(25.10.8)
日弁連による人権救済申立について、あらためてお知らせしておきます。
昨年3月に日本弁護士連合会に提出した第二次人権救済申立について、日弁連は9月3日総理及び拉致問題担当大臣に、9月9日警察庁長官にあててそれぞれ要望書を提出(執行)しました。
今回の申立の対象となった失踪者は次の8名です。
木村かほるさん
加瀬テル子さん
日高信夫さん
園田一さん・トシ子さん
生島孝子さん
萩本喜彦さん
藤田進さん(埼玉県川口市で失踪した藤田進さん)
※藤田さんについては最初に送ったメールニュースでは欠落していました。お詫びして訂正します。
要望書に付帯する調査報告書では8人が「いずれも北朝鮮当局によって拉致された相当の疑いが認められ」るとしており、政府は「被害発生以来長い年月が経過している事実を真摯に受け止め、日本政府は、早期解決のために北朝鮮政府に対して、本件8名の所在と身柄の返還を求めるなど、可能な手段を全て行使して一日も早く家族全員が一堂に会することができるよう努力すべきである」としています。
要望書の内容は次の通りです。
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(要望書) 日弁連総第55号
2013年(平成25年)9月3日
内閣総理大臣兼拉致問題対策本部長 安倍晋三殿
日本弁護士連合会 会長 山岸憲司
要望書
当連合会は、天内みどり氏ほか11名の申立てに係る人権救済申立事件(2011年第42号人権救済申立事件)につき、貴殿に対し、以下のとおり要望する。
第1 要望の趣旨
1 日本政府は、別紙記載の8名の失踪について、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」という。)当局による拉致の疑いがあるので、北朝鮮政府に対し、情報提供を求めるなど真相究明に努め、本件8名の所在の確認ができたときは、政府間交渉の課題として帰国を強く求め、一日も早く家族全員が一堂に会することができるように努力されたい。
2 日本政府は、本件に関し、被害者家族が国連などの国際機構に対する人権救済の申立てをする場合、これに全面的に協力されたい。
第2 要望の理由
別紙「調査報告書」記載のとおり。
※古屋拉致問題担当大臣宛の要請文も同じ内容です。米田壮警察庁長官宛の要請文は「1要望の趣旨」が次の内容になっています。
第1 要望の趣旨 警察庁は、別紙記載の8名の失踪について、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」という。)当局による拉致の疑いがあるので,関係都道府県警察に対し、至急捜査を遂げ、その真相を明らかにするよう、指揮監督されたい。
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今回の人権救済申立は平成16年に行われた第1次の人権救済申立(平成16年1月申立、平成17年3月執行)に続くものです。第1次については次の方々についての申立が行われ、全てについて拉致の可能性があるとして政府・警察に対処を求める要請が行われました。
対象者は次の16人です。
水島慎一さん
斉藤裕さん
今井裕さん
大屋敷正行さん
加藤久美子さん
古川了子さん
高敬美さん・高剛さん
大澤孝司さん
国広富子さん
新木章さん
松本京子さん
金田竜光さん
山本美保さん
秋田美輪さん
佐々木悦子さん
このうち、松本京子さんについては後に拉致認定、高敬美さん・剛さんについては警察による拉致断定(2人とも母親は日本人渡辺秀子さんですが、朝鮮籍のため拉致認定の根拠になる支援法の対象外であり、警察が拉致と断定したにとどまっています)をされました。
また、あらためてこの方々を見ると、偶然拉致されたとは思えないケースがほとんどです。やはりかなりの数の固定スパイや日本人協力者がいて拉致が実施されたと考えるべきでしょう。それにしては(現場の警察官の方々の努力にもかかわらず)これまでただの1人も国内での実行犯を逮捕できていないというのは警察に構造上の問題があるか、意図的に隠蔽されているのだと思います。その点はさらに追求すべきだと思っています。
家族会・救う会の立ち上げによる拉致被害者の救出運動が始まってすでに16年が経過しています。私たちですら途中経過の記憶があやふやになっています。いわんや一般の方々においておやです。皆様には新たな情報を収集するためにも、ぜひ分かっているつもりのことでも拉致問題について、繰り返し周囲の方々にお伝えいただきたいと、切にお願いする次第です。
なお、人権救済申立については、CS放送「チャンネル桜」で私が概略を解説しました。YouTubeでご覧になれますのでよろしかったらご覧下さい(着ている服装と内容はあまり関係ありませんが)。
http://youtu.be/AY7NI1LcCNM