永遠に0(ゼロ)
【調査会NEWS1458】(25.12.29)
旧海軍の零式艦上戦闘機と特攻隊員をテーマにした映画「永遠の0(ゼロ)」が話題を呼んでいます。私も先日観てきましたが、CGまで含めてなかなか見応えのある映画でした。
さて、「永遠の0」なら見応えがあるのですが、「永遠に0」では話になりません。拉致の実行犯、協力者で逮捕されて刑に服した人間の数です。まあ現時点で永遠かどうかは分かりませんが、このままでは誰も捕まらないままで全てが終わってしまうかも知れません。
これまで逮捕されたのは久米裕さん拉致の実行犯李秋吉だけで、李についても不起訴で終わってしまっています。有本恵子さん拉致の実行犯八尾恵は「自分が有本恵子さんを拉致しました」と言って、本まで出しているのに全く法的措置はとられていません。一方警察庁のホームページ(下記)を見ても分かるように拉致に関与した11人について逮捕状をとっていますが、全て北朝鮮など国外にいて、刑罰を科すどころか事情聴取もできない状態です。
http://www.npa.go.jp/keibi/gaiji1/wanted/wanted_j.html
日本国内に多数の拉致実行犯、協力者がいることはすでに明らかになっています。実際名前まで分かっている人間もいるわけですが、誰も捕まらないというのはどういうことでしょう。
このメールニュースをご覧の方には警察関係の人も少なくないので誤解のないように書いておきたいのですが、こういう結果になる理由は警察の能力や熱意の問題ではないということです。能力や熱意に問題があるのであれば、県警によって結果に差が出るはずですが、「0」ということは、構造的な問題であることの証拠です。実際私が存じている警察関係の方々には能力も熱意もある人が少なくありません。もちろん私が全く知らないところで身を粉にして職務に精励している方々も多数おられるはずです。
なぜ「0」なのか、政府・警察庁のみならず議会もマスコミも民間も、もう一度考え直し、構造自体を変えていかなければなりません。少なくとも「永遠」にならないために。
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