佐藤勝巳さんのこと
【調査会NEWS1440】(25.12.4)
前救う会全国協議会会長・元現代コリア研究所所長の佐藤勝巳さんが亡くなりました。12月2日、享年84才。奥様の話では11月4日に脳幹の血流障害で意識不明になったものの、その後手術で快方に向かい、まもなくリハビリのできる病院に転院する予定だったとのこと。亡くなられたのは肺炎で、急だったそうです。
私にとっては「佐藤さん」「会長」というより「所長」という方が言いやすく、二十代の頃から現代コリア研究所でお世話になってきました。平成9(1997)年暮れ、横田めぐみさんのことが月刊「現代コリア」がきっかけになって明らかになりました。運動自体は現代コリアの支援者だった小島晴則さんらが新潟でスタートしたものですが、東京で全国の中心として活動できるのは現代コリア研究所しかなく、佐藤所長や当時「現代コリア」編集長で現在救う会の会長である西岡力さんらとともに手探りで初期の運動を進めてきました。
11年前、調査会ができる頃からは意見の合わないことがあり、組織が別になったこともあってあまりご一緒することはありませんでした。救う会会長退任後はさらにご縁が薄くなり、最近の発言等には色々と疑問も感じていました。
しかし、自分が今朝鮮問題研究者のまねごとをできるのは佐藤所長の指導あってのことですし、仲人もしていただきました。現代コリアを支えていた同世代の玉城素理事長・田中明先生もすでに他界されており、あらためて時代が変わったということを実感しています。
最後に佐藤所長と電話でお話ししたのは6月13日でした。作家で元共産党員の山辺健太郎氏のことで問合せがあり、知っているとしたら所長しかいないと思ってメールを送ったところ、電話があって「何人か聞いてみたけれど分からないんだよ」とのことでした。拉致問題に関する話はお互いしませんでしたが、電話の感じは昔の佐藤所長のままでした。
色々なことが走馬燈のように思い出されます。今はご冥福をお祈りするばかりです。
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