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2014年2月21日

こっちこそ失望

【調査会NEWS1482】(26.2.21)

 衛藤晟一参議院議員の「こっちこそ失望」発言が問題になっていますが、何でこんなことがいちいち取り上げられなければならないのかよく分かりません。このところのNHK籾井会長や百田尚樹さんの発言についての批判もそうですが、ことの本質というより揚げ足をとることだけが目的のように見えます。

 もし安倍政権の批判をするのなら、拉致問題でも何でももっと根本的な問題でいくらでもできるはずです。つまらないことで大騒ぎをして本当に切り込まなければならないところには手を付けないというのがジャーナリズムと言えるのか疑問です。

 これは安倍政権だけではなく、その前の民主党政権も、さらにその前の自民党政権、あるいは細川政権も村山政権も皆同じです。ともかく拉致問題の根本的な部分、特に日本国内の構造的な問題にはほとんど手を付けてきませんでした。

 例えば拉致を理由に只の一人も罪に問われていないという現実は何なのでしょう。大きな問題が起きていて、そのままではどうしようもないことが分かっていながら何十年もの間、皆がごまかし続けて今日に至っているからそうなるのであって、もうどの政権も(安倍政権も含め)自力でそれを変えることはできない状態です。

 本来この構造を変える力の一つは「報道」であるはずですが、それを分かっているジャーナリストは一部に過ぎません。かつて北朝鮮への「帰国運動」を煽ったのはほぼ全てのマスコミでした。半信半疑だった在日でも「日本のマスコミが言うのだから」と信じて北朝鮮に渡った人は少なくありません。その結果日本人妻も含めてどうなったのか、考えれば報道の責任ももう少し理解できるのではないでしょうか。

 もちろん、報道機関ではありませんが、私たちも何も進められないことの責任を逃れるつもりはありません。情報シートも週明けには正式なものを配布できるようにしますが、できるだけ早くにこれまでと比べても「異次元」の情報収集と発信をしていきたいと思います。私たちの情報発信能力は微々たるものですが、ともかく「失望」されないようがんばります。
 

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