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2014年3月15日

半潜水艇か、潜水艦か

【調査会NEWS1497】(26.3.15)

 以下は平成17年(2005)6月に妹原仁調査会常務理事が調査したものです。この年3月に町村合併で松江市と合併した島根町多古鼻での話。

 同年4月、沖合で潜水艦ではないかと思われるような物体をダイバーが見たという話があり、妹原常務理事が島根町に赴いて関係者から聞き取りを行ったとき、次のような証言が得られています。これまであまり考慮していなかったのですが、ひょっとしたら半潜水艇ではないかという気がしてきました。ただし妹原常務理事は半潜水艇説には懐疑的であり、やはり潜水艦ではないかという意見です。

 いずれにしてもこれがクジラやイルカでないことは間違いないと思います。不審な船の情報は日本全国にあり、北朝鮮工作船が太平洋側に来ていることも確認されています。場所を問わず同様に海で不審な物体を見たとの情報をお持ちの方がおられましたらご提供下さい。ともかくあらためて前提観念を取り払い、全ての可能性を考えてみたいと思います。

 なお、半潜水艇の写真は荒木のブログに掲載しています。

http://araki.way-nifty.com/araki/2014/03/post-c5c6.html

(妹原常務理事の聞き取り内容)

●漁師A

 (目撃者は)青くなって帰ってきた。何か見たのは間違いないが、当時は濃霧で200メートル先が見えない状態だった。現場付近は急な瀬があって、常識で考えたら潜水艦など入っては来れないだろう。8メートル位だったという。

●漁師B

 そのときから警戒が厳しくなっている。毎日その海域に海保の巡視船が出て警戒行動をしている。


●目撃した地元のダイバー

 多古鼻近海にある潜水ポイントで練習をするため3人で船に乗りいつもの場所に着いたとき、「ウィーン、ウィーン」というモーター音のようなものが聞こえたので近づいて行った。水深18メートルあたりにきていた。そのポイントから沖は直線で約500メートル、水深35メートル位までなだらかに深くなっている。

 視界は濃霧で100メートル、200メートル先も見えないくらいだったので音のする方に近づいて行った。10メートルか15メートルまで近づいたとき、突然視界に入ってきたのが5メートル四方くらいの四角いものだった。水面に出たところは明らかに水を切って波を発生させていた。西から東へ向かい航行しているようだった。

 その物体は飛行機の翼をぶつ切りにしたようなもので明らかに金属でできていた。同じものを三つとそれよりかなり大きな船と思われるものを発見した。この大きな船は少し離れて見えたので、濃霧でもあり水面あたりの状態は確認できていない。四角い大きなものを三つか四つくらい載せていた。

 恐ろしくなり写真も撮らずに引き返し、平島を回ったあたりで米子の事務所に電話した。自衛隊がその海域で潜水艦の訓練をしていないかを海上保安部に確認してもらうためだった。自分たちがその物体を見たのは正午頃、海保が来たのは16時頃だったと思う。それから境海上保安部で事情聴取された。

 そのモーター音のようなものはその年の夏中聞こえていた。ダイビングは30分を単位に潜るのだが常時モーター音がするのではなく、時折聞こえた。昨年(平成16年)には全く聞いたことがなかった。そういえば昨年近くの六ツ島で上半身裸の男が海保に捕まっているのを見た。

 その物体を発見したポイントから自分たちの船でも15分もあればいつも巡視船が居る場所まで行ける。ここは鹿島原発にも非常に近く、普通の船でも15分もあれば到着できる。


(妹原常務理事のコメント)

 なぜそのとき海保は数時間も経過してから現場海域を捜索したのだろうか。それとも連絡直後から捜索活動はしていたが、発見できないため目視した本人の事情聴取をするようになったのだろうか。

 2人の漁師はイルカやクジラなどと見間違うことはないと言っている。実に奇妙なことである。潜水艦でなく他の魚やイルカやクジラであれば海保自体がそのことを境に巡視船による警戒行動もしくはその海域を常時監視するものだろうかという疑問が湧いてくる。

 事件は結局クジラか何かの見間違いとして処理されてしまった。海保では潜水艦の訓練ではないかとも行っていた(防衛庁に確認したのだろうか)。目撃者は「マスコミに詳しく話すな」と海保で念を押されている。

 この海域にクジラが出現するのであれば観光客を呼び込むことができる。不審な物体がいると証言してもプラスになるものではない。嘘をつく理由は見当たらない。
 

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