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2014年4月14日

山本美保さんに関わるDNAデータ偽造事件に関する情報(4)

【調査会NEWS1526】(26.4.14)

 1496号の続きです。山本美保さんと山形の身元不明遺体を結びつける唯一の「情報」がDNA鑑定の結果なのですが、これについては様々な疑問が呈されています。それに関する警察関係の方の考察です(一部原文を加筆修正してあります)。

 ちなみに警察はこのDNA鑑定の鑑定書は家族等には見せるが公開はしないと言い続けています。刑事訴訟法第47条をその根拠としているのですが、古屋圭司・拉致問題担当大臣も大臣就任前の平成24年6月1日衆院拉致問題対策特別委員会で、「DNA鑑定は極めて正確であり、なおかつ信頼に足りるものであるということなら、何で刑事訴訟法47条のただし書き、やはり拉致の可能性が極めて高いということなら、まさしく日本の一番最優先の課題の一つであるという拉致問題の話なんだから、これはなおさら公表できない理由にならないと思うんです」と発言しています。

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○ 本件のDNA鑑定にあたっては、警察側(山形県警)より、溺死体の司法解剖以来当時にDNA鑑定資料としての骨髄採取を依頼しておらず、平成15年5月6日に山形大学へ同溺死体の骨髄の提供を山形県警側が受け取りにいったとされている。

 解剖記録では昭和59年6月22日になっており、解剖医関係者の骨髄採取時期は同時期と推察できる。また、山梨県警側が同解剖医関係者から骨髄を受けとったのは平成15年5月6日であり、同骨髄が山形大学に保管されていた機関は19年間の長期にわたることになる。

 長期の保管であるにも関わらず、保管場所は解剖医の使用していたスチール机の引き出しであり、保管方法が適切であったか否かについて、事後に疑義が生じることは不自然ではない。鑑定・分析を実施するについて、鑑定条件の不備を問われてもやむを得ないことであり、鑑定結果に重大なる影響が懸念されるところでもある。

○ 本件溺死体とのDNA鑑定実施につき、比較対象人物の検体を要するが、警察側は検体対象者を実妹である森本美砂としている。一般的には一卵性双生児の場合にはDNAが一致するとされているが、二卵性双生児の場合はDNAが一致しないとされており、DNA鑑定の特性上から親子鑑定をして実施することが一般的である。

 ところが、本件では実母が存命でありながら実妹を比較鑑定対象者としている。しかも山本美保と森本美砂が一卵性双生児であるか二卵性双生児であるかの確認もしておらず理解に苦しむ。

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 このDNA鑑定については掘り下げれば下げるほど問題が出てきており、上の2点はそのごく一部でしかありません。この問題を放置するということは、当然他の失踪案件も含めて何らかの形で蓋をしているということになります。

 いうまでもなくこの事件は山本美保さん一人の問題ではなく、すべての特定失踪者、さらには拉致問題全体に関わる問題です。それを明らかにすることこそが「解決」への必要条件だと思います。

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