わかりやすい国
【調査会NEWS1519】(26.4.7)
特定失踪者問題調査会副代表 岡田和典
1年4ヶ月ぶりの日朝局長級公式会議から1週間も経たぬ一昨日(4月5日)、日朝非公式局長級会議が行われました。北朝鮮側からの呼びかけで急遽開催が決まったこの会議で、北朝鮮は朝鮮中央本部ビルの売却撤回を強く要求したようです。
今もなお多くの北朝鮮工作員が日本国内で活動し、日本人以上に日本の事情を知る北朝鮮が「司法判断を翻すことは無理」との事情を知らないはずがありません(もっとも、困ったことに北朝鮮絡みでは超法規的措置と思しきことが度々ありました。この辺りのことは次回にでも)。
この件に関して北朝鮮からは、東京地裁による司法判断が下るまで正式な申し入れはありませんでした。「朝鮮中央本部ビルは北朝鮮大使館」との発言は朝鮮総連関係者、国内親北朝鮮勢力、日本のメディアの言葉であり「北朝鮮が我々を見捨てることはない」という、北朝鮮が大好きな人たちの願望に過ぎなかったのでしょう。
北朝鮮が本気でビルを守りたいなら、ミサイル作りを少し控えて借金を返せばよいのであり、本気で朝鮮総連・在日のことを考えているのであるならば、帰国事業者に対する出身成分の廃止、日本との自由往来の許可をしているはずです。司法判断が下り、ハードルが高くなって初めて、交渉のカードとして持ち出したのです。
北朝鮮に1円たりとももたらさないビルなどどちらでもよく、本音は目先の「金」であり、万景峰号の日本への寄港です。北朝鮮国内、大変困窮しているのでしょう。あせりすら感じます。わかりやすい国です。
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