情報が隠れている理由
【調査会NEWS1524】(26.4.12)
情報シートを作成して各方面に協力を要請してから、毎日のように様々な情報が届いています。その中には氏名の特定までできないものの、拉致事件ではないかというような話がいくつもあります。1万キロ現地調査以外に限らずこれまで調査をしてきて「この地域では海岸近くで人がいなくなっている」といったような話は多数ありました。
なぜご家族が名乗り出ないのか、不思議に思われる方もいると思います。考えられるのは次のようなことです。
1、近所の目を気にして失踪していること自体を周囲に明かさない。
これは非公開のご家族でもそういうケースがあり、親戚すら知らせない場合があります。
2、家庭内にトラブルがあり、それが理由で家出したものと思われている。
実際にそうである場合もないとは言えませんが、逆にそういうケースを狙って拉致をしたことも考えられます。プライバシーに関わるので具体的には明らかにできませんが、特定失踪者リストの中でも同じような家庭内の状況で同じような失踪をしているケースがあります。
3、拉致かも知れないと思っても諦めている。
拉致の可能性があると思っても、取り返せる可能性が低いと認識したり、時間が経って兄弟で親の財産分与を済ませている場合、あらためて声を挙げにくいことがあります。また、非公開の特定失踪者のご家族でも公開について意見が対立して公開に至らないケースもあります。
4、そもそも拉致と思っていない。
日本海沿岸でない場合、ご家族が失踪と拉致を結びつけて考えにくいということがあります。逆に言えば簡単に拉致して証拠隠滅できたという可能性もありますが、この場合もなかなか表には出にくいはずです。
それぞれ状況は様々であり、ご家庭の事情に私たちもあまり立ち入ることはできませんが、北朝鮮による拉致だった場合、以上の理由は本人には何の関係もありません。私たちとしては直接ご家族に接触しなくても、ケースとして持っておくことによって他の失踪との関連を調べることができます。それは拉致の全体像を知る上でも有益です。もし何かご存じの方がおられましたらぜひ情報の提供をお願い申しあげます。
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