電気炉
【調査会NEWS1527】(26.4.15)
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祖国の防衛線哨所などで銃剣を強く握りしめた兵士たちが、平壌の空をあおぎ雷声をとどろかせている。
「最高司令官同志! 宗派のヤツらどもを放射砲の砲火で焼き殺し、戦車のキャタピラで轢きつぶし、この地からあいつらの汚らしい痕跡をきれいにあらい流します」
降仙(製鉄所)の労働階級も、鉄の握りこぶしを固く握りしめて叫ぶ。
「何匹かのネズミどもが、おそれ多くも太陽の陽光を曇らせて見せるとは愚の骨頂だ。その愚か者どもを煮えたぎる電気炉にほうりこみ、骨すらも残らないようにしよう!」
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昨年12月12日の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の「政論」欄に載った論文「元帥様に従って天地の果てまで」の一節です。萩原遼・守る会名誉代表の責任編集による「拉致と真実」第1号に全文が訳載されており、そこから引用しました。
できればここに出てくる兵士や労働階級とはお友達になりたくありませんが、こういうのが日本で言えば5大紙と官報を合わせたような新聞に載るところが北朝鮮です。ちなみにこの「政論」を掲載した「労働新聞」が発行された12月12日、張成沢が銃殺されました。論文が張成沢とその周辺の人間を標的にしたものであることは言うまでもありません。
「再調査」と「制裁部分解除」で交渉が進んでいます。当然表に出ている話はごく一部でしょうが、根本的な問題は相手がこういう人たちだということです。相手を山賊とでも思って交渉しないと根本的な間違いを犯すことはこの20年、日本のみならず米国も、そして国際社会もさんざん学習してきたはずです。一番慣れているはずの中国ですら、私たちとは別の意味で手を焼いています。
政府間交渉の場で伊原アジア大洋州局長あたりが「宋日昊、この野郎、拉致被害者をすべて返さなければ電気炉にほうりこみ、骨すらも残らないようにしてやるぞ」と言って机をひっくり返すくらいのことは必要なのではないか。逆にそうすれば相手も親近感を持つのではないかと思うのですが。
少なくとも国民の認識として、そういう国を相手にして拉致被害者を取り返そうとしているのだということは必要不可欠だと思います。
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