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2014年5月15日

支援法

【調査会NEWS1549】(26.5.15)

 拉致被害者等支援法にもとづき帰国した拉致被害者に支給されている給付金について、平成26年度末に期限が来ることから、現在新たな支援策が検討されています。昨日行われた自民党の拉致問題対策本部の会合でも説明がされており、山谷えり子本部長をトップとしたプロジェクトチームが設置されました。

 今後帰ってくる被害者のためにも新たな支援策が必要なことは言うまでもありません。ただ、支援法自体もともと5人の帰国にあわせて押っ取り刀でつくられた法律で、拉致問題の本質をどうとらえるのかは全く考慮されていません。私はこの会合での挨拶の中で「拉致問題を国家としてどう位置づけるのか」を考える必要があるとお話ししました。

 拉致被害者といっても今後問題が解決に向かえば拉致なのか、あるいは自分の意志で行ったのか微妙なグレーゾーンの人が出てくるはずです。私たちの世代など、いわゆる70年安保の洗礼とその残り香を受けた50代〜60代くらいは多少の差はあっても「若者なら左翼が当然」というような世代ですし、かつては北朝鮮は発展する社会主義国、韓国は暗い独裁国家と見られていましたから、ある程度納得して行ってしまった人もいるでしょう。

 自分で行った人で、しかし直ぐに帰るつもりが帰れなくなった人はどうするのか(福留貴美子さんなどもこれに入るかも知れません)。それ以外にも様々なケースが考えられます。簡単にこれは拉致、これは自分の意志などと割り切れるものではありません。

 そもそも日本人が北朝鮮に拉致されたという根本問題の責任は誰が負うのか、これは今の「支援」とは全く別次元の話です。個々の拉致をした工作員を連れて来て裁き、個人に対して賠償を求めるなどということができるはずはありません。それなら今の金正恩体制に責任を問うのか、それとも隠蔽してきた方の日本政府が責任を負うのか、あるいは「拉致された方が悪いから支援する必要はない」とするのか、一度根本的な問題を考えておく必要があると思います。

 被害者が帰ってくれば目の前のことで手一杯になります。それをいいことに「みんなで渡れば怖くない」式に責任逃れをすることは許されません。責任の所在は絶対に明らかにしなければなりません。特に国民の側にこそその視点が必要だと思います。

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