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2014年5月 5日

思い込み

【調査会NEWS1543】(26.5.5)

 これは自戒の念も込めての話です。

 特定失踪者ご家族からの聞き取りをやっていて、時折失踪状況などに思い込みがあるのではないかと感じるときがあります。具体的には様々ですが、例えばご家族の中のトラブルが失踪の原因と思い込んでおられる(私たちに届出をするのですから、当然拉致の可能性を考慮しているはずなのですが)というケースがあります。また、非公開の方でご家族の何人かが「自分たちは捨てられた」と決めつけているために、公開したくても反対があってできないというケースもあります。

 このように感じられるのは仕方がないといえば仕方がないことで、ご家族にしてみれば長年自分たちだけで探してこられた方が多いため、どうしても最初の時点で考えたことが固定化しがちです。1万キロ現地調査の中で、皆で現場での議論をしているとそこに気付くことも少なくありません。

 ご家族からすれば拉致なのかそうでないのか、そうでないにしても事故なのか自分の意志でいなくなったのかは一刻も早く知りたいことで、「死んだという情報でも良いから欲しい」とすら度々聞かされています。何も情報がない状態というのはまさに生殺しであり、やはり何かの結論をつけたくなるのは当然とも言えます。特定失踪者ご家族が拉致認定を求める理由の一つには「結論」が欲しいということもあります。

 しかし、思い込みが真実への接近の妨げ、つまり解決の妨げになっていることも少なくありません。私たち自身も思い込みに囚われていることはないのだろうかとあらためて考えています。「拉致は1970年代から1980年代に行われていた」というのもまさに思い込みの最たるものです。情報の見直しは常に必要と思っています。皆様の中でもお気づきの点がありましたら遠慮なくご指摘下さいますようお願い申しあげます。

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