国際講座での私の講演への質問について(6)
5月24日の拓殖大学国際講座で当日時間がなくていくつかの御質問に答えられませんでしたので、Facebookとブログでお答えしています。質問の内容については同様のものがあるのでまとめたり加筆してあります。ご了承下さい。
(質問)朴槿恵大統領は反日感情を強く意識しわが国とより良い友好関係が築けないようだが本当に韓国国民の大半も該当する人がいるのか(伺っている話と統計につじつまが合わず猫をかぶっているように感じるため)。
(お答え) 韓国人の対日感情というのは単に「反日」「親日」で割り切れるものではありません。日本に旅行するのが好きな人でも、例えば街頭でマイクを向けられて「独島はどの国のものか」と聞かれれば「韓国」と答えるでしょう。しかし少なくとも数字から言えば日韓を往来する人の数はほぼ同数で、人口は日本の方が2.5倍も大きいのですから、逆に言えば韓国人の方が日本人より相手を2.5倍好きだということも言えます。別に国家戦略で本心を偽って日本に来ているわけではありません。
かつては帝国陸軍の志願兵制度に多数の朝鮮人青年が殺到し、「ホタル」の登場人物光山大尉のように特攻隊に志願して散華していった人がいたことも事実です。また、現在反日の材料として使われている慰安婦も、本当の慰安婦だった人たちの中には(その境遇自体は辛いものであったとしても)戦地で軍の行動のために協力してくれた人は多数いたと聞いています。
私自身は今の韓国に対して否定的な思いもさまざまあり、わが国はもっと厳しく対処していくべきだと思っていますが、日韓関係を白か黒かで全て決めてしまうべきだとは思いませんし、個人的には朝鮮半島に関心があるから30年以上も研究対象にしてきたわけで、今後も文句をいいながらやはり朝鮮屋を続けていくのだと思っています。
| 固定リンク

