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2014年7月 4日

かつてない体制

【調査会NEWS1588】(26.7.4)

 総理はぶら下がりの会見で今回の北朝鮮の調査委員会を「かつてない体制」と評価し、「行動対行動の原則に従って、日本がとってきた一部の措置を解除する」と語りました。

 しかしこのことを額面通り受け取るなら到底納得できるものではありません。北朝鮮の組織など、例え金正恩がトップになったところで全く信頼できるものではないからです。

 北朝鮮の歴史は権力闘争の歴史であり、金日成最大のライバル朴憲永の粛清以降、金日成は国内派、ソ連派、延安派と対立する人間を切り崩し、最後は同じパルチザングループの甲山派も粛清してしまいました。そして1994年には自身も息子金正日によって死に至らしめられました。

 金正日は1997年からの「深化組事件」を張成沢に指揮させて2万数千人を処刑ないし収容所送りにしたと言われています。大臣格の農業担当書記徐寛熙は公開銃殺されました。この国では「かつてない体制」などほとんど意味のないことで、次の日には状況が激変することが何の不思議でもありません。もともと機関運営などという感覚のない国です。特別調査委員会とやらの設置を「行動」と評価するのはあまりにも軽率です。

 想像ですが、この「特別調査委員会」という案は外務省が北朝鮮に入れ知恵したのではないでしょうか。お役所の好きな「有識者懇談会」とか「諮問会議」式に、お偉方を並べてもっともらしさを出すという発想は日本の官僚ならではのような気さえするからです。

 ただ、おそらくこの「言葉対行動」は表向きのことで、実際は昨日の日本経済新聞に報道されたようにリストが官邸に来ているということなのでしょう。そして総理が自ら制裁の一部解除を発表するということが北朝鮮への「証拠」になるのだろうと思います。しかし、表に出さないでやることは、今度は拉致の幕引きにつながりかねません。前々号に書いたように「飯倉公館事件」のような情報操作を、今度はさらに巧妙にやろうとしている人間がいるに決まっています。いつの間にか被害者の一部が帰国する「進展」が「解決」にすり替えられてしまう懸念を強く感じます。

 「かつてない体制」というのが調査委員会などという欺瞞ではなく、三代世襲の独裁体制を倒してできた「かつてない体制」となるのであれば大歓迎です。安倍総理の本心がそこにあることを切に期待しています。

▲現在の「しおかぜ」放送時間と周波数は以下の通りです

夜 22:30〜23:30  6020kHz 深夜 1:00〜2:00 6165kHz

■調査会役員の参加する講演会(一般公開の拉致問題に関係するイベント)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等

★7月4日(金)7:00 FM東京(東京周辺)「中西哲生のクロノス」

★7月4日(金)17:00 TBS系「Nスタ」

★7月6日(日)7:30 フジ系「新報道2001」

★7月7日(月)7:10頃 RKB毎日放送(ラジオ・北部九州地域)「インサイト」

★CS放送チャンネル桜「防人の道」
 放送済み・インターネットで視聴可能
http://youtu.be/zT-q5z9eG0Y

★7月17日(木)18:30「拉致問題講演会」(特定失踪者問題調査会主催)
●鶴岡市勤労者会館(0235-25-2548)
●代表荒木他調査会役員が参加
●問合せ:調査会齋藤純一理事(090-2972-8175)

★9月13日(土)14:00「中村三奈子さんをさがす会」集会(同会主催)
●アオーレ長岡(長岡駅徒歩3分)
●代表荒木が参加
●問合せ:中村三奈子さんをさがす会 090-4279-4724

★11月9日(日)13:30「大阪ブルーリボンの会講演会」(同会主催)
●大阪市中央公会堂(京阪電鉄中之島線なにわ橋駅下車1分)
●代表荒木が参加
●問合せ:大阪ブルーリボンの会 06-6121-2306

★11月13日(木)19:30「北朝鮮による拉致被害者全員の救出を求めるつどい」(日本会議福山主催)
●エフピコRiM(福山駅徒歩5分)
●代表荒木他役員が参加
●問合せ:日本会議広島 福山支部 084-922-1332

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