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2014年7月26日

戦勝節

【調査会NEWS1604】(26.7.25)

 明後日、7月27日は朝鮮戦争休戦61周年です。この日は北朝鮮では祖国解放戦争に勝利した記念日、「戦勝節」と呼ばれています。

 1950年6月25日、38度線で始まった朝鮮戦争は3年後に現在の休戦ラインで休戦になりました。まあ誰がみても引き分けなのですが、北朝鮮では「南から攻めてきたのを押し返し、祖国を守った」から勝利ということになっています。しかも助けてくれた中国への感謝の念はあまりみられません。

 金日成はこの戦争のどさくさに最大のライバル朴憲永を「米帝のスパイ」として捕らえていますから、その意味では「戦勝」かも知れませんが、それ以上に、「引き分け」と行ってしまえば戦争をはじめた自分の責任が問われると思ったのでしょう。

 しかしこのときの構造は今日も続いており、現在も南北朝鮮ともに公式の領土は同じ朝鮮半島(及び付属島嶼)です。ソウルで買う「大韓民国全図」も平壌で買う「朝鮮民主主義人民共和国全図」も書いてある地域は同じです。一つの国に二つの政府があり、その正統性を争う内戦が起きて、決着がつかないままに今日に至るというのが公式的な構図です。

 そして北朝鮮は南北統一のためということで様々なテロをくり返しました。1968年の韓国大統領官邸を狙ったゲリラ、同年秋に日本海側から浸透させた120人のゲリラ、1974年の文世光事件、1983年のラングーン事件、1987年の大韓航空機爆破事件…。最近では2010年の「天安」撃沈や延坪島砲撃や最近のミサイル発射など、そして日本でも拉致をはじめとして長年にわたって様々な主権侵害行為を引き起こしてきました。

 しかし、それだけやって何が残ったのかと言えばあのテーマパークの様な平壌と、疲弊した国民と国土でしかありません。北朝鮮にはすでに全面戦争の能力も意思もなく、「対南武力解放」は国民を統制するための口実でしかありません。挑発は今後もやるでしょうし、局地戦くらいにはなるかも知れませんが、それ以上にはならないでしょう。

 昨年現地調査で山口に来てくれた元工作員李相哲氏に最初にあったとき「工作員は優秀な人間でなければできない。頭脳も身体も優れた人間が工作員になるはずであり、その人たちが一般社会で活躍していれば北朝鮮もこんなことにならなかったのではないですか」と聞いたことがあります。彼は「確かにそうでしょう。工作員になった人間が一般社会にいれば北朝鮮ももう少し良くなっていたかも知れません。でも国の方針がこうですから仕方ないのです」というような話をしていました。

 今、再調査云々で色々な噂が飛び交っていますが、こんなときこそもう一度本質を見直してみる必要があるように思っています。
 
▲現在の「しおかぜ」放送時間と周波数は以下の通りです

夜 22:30〜23:30  6020kHz 深夜 1:00〜2:00 6165kHz

■調査会役員の参加する講演会(一般公開の拉致問題に関係するイベント)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等

★8月3日(日)13:30「拉致問題解決のための大集会」(林田・水居家族連絡会主催)
●南九州短期大学講義室(宮崎神宮駅徒歩20分 0985-83-2100)
●代表荒木が参加
●問合せ:水居徹さん(090-2733-3028)

★8月11日(月)14:00「秋田緊急集会」(救う会秋田主催)
●なかいち にぎわい交流館(秋田駅西口徒歩10分 018-853-1133)
●代表荒木が参加
●問合せ:松村代表(090-3368-3155)

★9月13日(土)14:00「中村三奈子さんをさがす会」集会(同会主催)
●アオーレ長岡(長岡駅徒歩3分)
●代表荒木が参加
●問合せ:中村三奈子さんをさがす会 090-4279-4724

★9月13日(土) 14:00「国民大集会」(家族会・救う会・拉致議連主催)
●日比谷公会堂(千代田区日比谷公園1-3 Tel 03-3591-6368 地下鉄霞が駅B2・C4 出口、内幸町駅A7出口、日比谷駅徒歩3分)
●副代表岡田他役員が参加
●問い合わせ:救う会全国協議会(03-3946-5780)

★11月9日(日)13:30「大阪ブルーリボンの会講演会」(同会主催)
●大阪市中央公会堂(京阪電鉄中之島線なにわ橋駅下車1分)
●代表荒木が参加
●問合せ:大阪ブルーリボンの会 06-6121-2306

★11月13日(木)19:30「北朝鮮による拉致被害者全員の救出を求めるつどい」(日本会議福山主催)
●エフピコRiM(福山駅徒歩5分)
●代表荒木他役員が参加
●問合せ:日本会議広島 福山支部 084-922-1332

※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。

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