「祖国解放戦争」
【調査会NEWS1757】(27.1.11)
6日から9日まで韓国に行っていたのですが、その間「鉄原安保観光」というのに参加してきました。中部地帯の鉄原を中心とした朝鮮戦争の激戦地で戦跡などを回るツアーです。ソウルから京元線の終点白馬高地まで特別列車「DMZトレイン」というのが走っていて、終点からはバスで白馬高地や展望台、旧労働党党舎などを回ります。前に行ったことのあるところも多かったのですが結構面白く、ソウルで1日余裕のある方にはお勧めのコースです。
朝鮮戦争は今から65年前、昭和25年(1950)6月25日に人民軍の奇襲南侵によって始まりました。全く準備のできていなかった韓国側は3日でソウルを奪われ、米国を中心とした国連軍が組織されて韓国を支援したものの一時は大邱の近くまで押し込められ、あと少しで北朝鮮による統一がなされるところでした。当時米国は山口県に亡命政府をもってくることまで考えたそうです。
しかし補給線の伸びきった北朝鮮軍はそこで立ち往生し、9月の仁川上陸作戦を契機に形勢は逆転、今度は北進した国連軍(韓国軍)の一部部隊が中国国境の鴨緑江岸にまで到達します。金日成は一時中国に脱出し、こちらも状況によっては亡命政権になる可能性がありました。
そこに、自国への影響が及ぶのを恐れた毛沢東の中国が介入、戦線はその後上下しながら昭和28年(1953)7月27日現在の休戦ラインで休戦になりました。現在休戦ラインの南北2キロの範囲は非武装地帯(DMZ)になっていますが、実際には100万個くらいの地雷が残り、人民軍と韓国軍の哨所が向き合っています。休戦ラインを隔てて対峙する南北両軍の兵力は約100万人と言われます。
この戦争、誰がどう見ても北朝鮮の南侵で、引き分けで休戦になって今に至っているのですが北朝鮮では「祖国解放戦争」とされており、南からの侵略にを押し返して金日成が国を守ったことになっています。7月27日は「戦勝節」です。そして北朝鮮の歴史上は救ってくれた中国軍の功績はほとんど無視されています。
もともと解放に何も寄与しておらず、スターリンの指名で指導者になっただけの金日成が、自分より年上で闘争経験もある他の幹部たちへのコンプレックスを払拭し、実質共に指導者になるため、「アメリカは参戦しない、南に行けば人民は皆立ち上がる」と中ソを説得して始めた戦争、そしてそれが失敗に終わったにも関わらず責任を逃れるため歴史をねじ曲げて勝ったことにしてしまった戦争が朝鮮戦争でした。
白馬高地は戦線が膠着状態になって1年半近く経った昭和27年(1952)10月6日から韓国軍と中国軍が取りつ取られつの激戦を繰り広げたところで、約10日間の戦闘で両軍合わせて約18000人の死傷者が出たそうです。
「祖国解放戦争」は多数の若者の命を奪い半島全体に深い爪痕を残し、「勝利」の結果その後62年にわたって北朝鮮には独裁国家が維持されてきました。そしてその独裁国家によって多数の日本人が今も向こうに捕らわれています。快晴で零下8度くらい、目の前に休戦ライン、遠くに北朝鮮の平康高原を見渡せる展望台に立って色々なことを考えてきた次第です。
▲現在「しおかぜ」放送時間と周波数は以下の通りです
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■調査会役員の参加する講演会(一般公開の拉致問題に関係するイベント)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等
★「正論」2月号
●代表荒木がシンポジウムのパネラーとして「自衛隊特殊部隊の元リーダーが語る拉致の解決策」の中で発言。
★「WiLL」2月号
●代表荒木が「北朝鮮に誠意は通じない」と題して寄稿
★チャンネル桜・防人の道「予備役ブルーリボンの会シンポジウム『拉致被害者救出と自衛隊-2』」
●代表荒木が出演
●放送済み。下記のYouTubeでご覧になれます。
http://youtu.be/r5XLyNOe-70
★1月17日(土)14:00「拉致問題を考える県民集会」(佐賀県主催)
●鳥栖市民文化会館(鳥栖市宿町807-17 Tel 0942-85-3645)
●代表荒木が参加
●問合せ:佐賀県人権・同和対策課(0952-25-7063)
★1月22日(木)13:10 講演会(平成国際大学社会・情報科学研究所主催)
●平成国際大学(東武伊勢崎線花崎駅15分 加須市水深大立野2000)
●代表荒木が参加
●問合せ:同大 0480-66-2100
★2月1日(日)14:00「拉致問題を考える国民の集いin宮城」(政府拉致問題対策本部・宮城県主催)
●仙台市福祉プラザふれあいホール(仙台市青葉区五橋2-12-2 地下鉄五橋駅前)
●代表荒木が参加
●問合せ:宮城県国際経済・交流課(022-211-2277)
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