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2016年1月30日

蓮池透氏の著書について 【調査会NEWS2101】(28.1.30)

 昨日の記者会見の折、以下の文書を発表しました。
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蓮池透氏の著書について

 蓮池透・元家族会事務局長の著書が出版され、その中で政府・国会関係者はもとより、現在の家族会メンバー等についても厳しく批判している。過日国会でも取り上げられ安倍総理が反駁する一コマもあった。私自身も何度か言及されているが、中心的に批判されている救う会・家族会についての記述は感想として言うならばかなりの曲解もあり、また自己正当化と受け取れる面も少なくない。ただしそれについては当事者からの反論があると思うので、ここでは私たちに関わることで2点指摘しておく。

1、「タブー」の問題について

 著書の中で蓮池氏は家族会にマスコミも政府もものを言えなくなったと述べている。「報道に多様性がなくなっている」とも書かれている。
 しかし、拉致問題でもっともタブー化されているのは弟蓮池薫氏ら帰国した5人である。私はこれまで何度か薫氏に事実を話すよう促す手紙を送ってきたが、「話せない」という返事を受け取ったことすらなく、完全に黙殺されている。それどころか透氏の別の著書では「(調査会から)脅迫めいた手紙が来たりする」と書かれているほどである。しかし、私がこれまで会ってきた政府機関の関係者やジャーナリストの中で薫氏が全て話していると認識している人はいない。

 もちろん、5人は24年間の筆舌に尽くしがたい苦労をしてきたのであり、また当然現在も北朝鮮当局の監視下にいるのだろうから、それを考慮しなければならないのは当然である。また、失われた24年間については当然賠償がなされるべきだと考える。その責任は当然ながら北朝鮮が負うべきであり、二次的にはそれを防げなかった日本政府である。

 しかし、透氏が家族会などのことで批判をするならば、薫氏が重要な問題を話していないことについても言及すべきである。帰国を果たしていない家族(認定未認定にかかわらず)がどのような思いで彼らが語ることを待っているかは理解されるべきと思う。現時点で優先されるべきはまだ帰国を果たしていない拉致被害者(認定未認定を問わず)をどう取り返すかであって、帰国を果たした人たちへの対応はその次であるべきだ。

 ちなみに平成14年(2002)12月、著書の中にも書かれている帰国後故郷に帰った5人が新潟に集まったとき、当時家族会事務局長だった透氏も救う会事務局長だった私も2泊3日を一緒した。その折ホテルの部屋で透氏は「弟(薫氏)に『なぜ(北朝鮮でのことを)話さないんだ』と言ったら『兄貴、全てを話したら兄貴は耐えていけるか?耐えられるなら話してやるよ』と言われた」と語っていた。それ以後薫氏が政府機関へ非公開で伝えたことも含めて特別な情報提供をしたとは聞いていない。

2、認定被害者を優先すべきであるとの指摘について

 著書の中で蓮池氏は拉致問題の交渉について、12人の「政府認定被害者の問題を解決してそれから次の段階に進むべき」と言っている。政府、特に安倍政権のやり方に対して厳しく批判しており、また家族会発足の頃の政府の拉致「疑惑」としての対応を強く非難しているのに、交渉になると認定被害者に限定するのは矛盾である。拉致被害者にとって日本政府の認定未認定は何の関係もない。帰ってくるのが結果的に認定被害者であっても特定失踪者であっても可能なところから進める必要はあると思うが、少なくともあえて限定するべきではないと考える。

  平成28年1月29日  特定失踪者問題調査会代表 荒木和博

▲現在「しおかぜ」の放送時間と周波数は以下の通りです
22:00〜23:00 5910kHz 5985kHz 6135kHz 7400kHz(300kW)のいずれか
1:00〜2:00 5910kHz 5955kHz 5985kHz(300kW) 5990kHz(300kW)のいずれか

■調査会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等

★チャンネル桜【防人の道NEXT】日本は北朝鮮に何をされてきたのか
●代表荒木が出演
●YouTubeで視聴可能
https://youtu.be/i1I1KIXXV78
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★2月7日(日) 14:00 北朝鮮拉致問題の解決を願う都民の集い(拉致問題対策本部・東京都)
●東京芸術劇場 シアターイースト(池袋駅西口3分 03-5391-2111)
●専務理事村尾が参加
●問合せ:都庁人権部(03-5388-2588)

★2月11日(木)16:00「紀元節奉祝式典」(式典実行委主催)
●星陵会館(永田町駅6番出口3分 03-3581-5650)
●代表荒木が参加
●問合せ:展伝社(03-5314-9470)

★2月13日(土)13:30「建国記念の日を祝う市民の集い」(建国記念の日奉祝祭実行委主催)
●安城市民会館(JR安城駅徒歩20分 0566-75-1151)
●常務理事三宅が参加
●問合せ:林さん(090-2896-2845)

★4月2日(土)16:00「関西防衛を支える会歴史勉強会」(同会主催)
●錦城閣(地下鉄・京阪天満橋駅直上)
●代表荒木が参加
●問合せ:奥さん(090-3929-5267)
●参加費:5000円(飲食代を含む)
※要事前申込
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★荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)
●定価1800円(税別)
●問合せ 展転社(03-5314-9470)

※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。
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