自殺偽装について 【調査会NEWS2106】(28.2.4)
■自殺偽装について
-特定失踪者の事案より-
弁護士 川人 博(特定失踪者問題調査会常務理事)
1、1980年代の自殺偽装工作の背景について
1980年以前からも自殺偽装と思われるケースがあるが、とくに1980年に北朝鮮当局による日本人拉致疑惑の報道が行われたことや1983年〜85年に日本の自殺数が増えたことも影響している可能性がある。このことを意識して1984年と85年に、秋田美輪さん、山本美保さんの自殺偽装が行われたと推認できる。
2、秋田さんのケース
秋田美輪さんは当時、神戸の松蔭女子学院大学の4回生だったが、1985年12月4日、友人と食事を取ったあと、昼過ぎに大学正門で友人と別れて以来、消息を絶った。自宅に「友人の家に泊まる」と電話した後、行方が分からなくなった。
翌12月5日朝、兵庫県城崎郡竹野町の弁天浜海岸で、美輪さんの学生証などが入ったバッグと靴が発見されたと城崎警察署から自宅に電話があった。
入水自殺の可能性が高いと見て付近を捜査したが、遺体は発見されないまま、「自殺」として捜索が打ち切られた。
3、自殺偽装と考える根拠
(1) 自殺の動機がない
(2) 自殺の兆候もない。逆に、大学のロッカーには、1、2日後提出する予定のレポートを残していた。12月4日午前には大学の授業を受け、昼食後親友にはケーキを食べに行かないかと誘っている。
(3) 遺留品の発見された弁天浜は、入江で、入水自殺であれば、遺体は間違いなく発見される地形になっている。
(4) 海岸に残されたバッグに入っていた大阪駅発行の150キロまでの急行券はさらにおかしい。この急行券には、検札の痕跡がなかった。また、竹野までは200キロ券のはずである。この急行券がバッグに入っていたことは合理的に説明できない
(5) 偽装工作のあった場所周辺は1960年、1962年、1970年、1974年、1980年に北朝鮮の工作員の不法入国事件が発生した地域である。
(6) 自殺偽装の観点からみた秋田さんのケースと山本美保さんのケースの類似性
・工作員の動きが活発だった海岸で、持ち物が発見された。
・時期の接近性(山本さん1984年6月・秋田さん1985年12月)
4、自殺偽装のもつ意味
(1) 失踪者に対して自殺偽装が行われているということは、当該失踪者が自発的に姿を消したのではなく、単なる行方不明者ではないこと、すなわち犯罪事件の可能性が極めて高いことを意味する。そして、その偽装工作の場所が北朝鮮工作員の出入りしている海岸線である場合には、その事件は北朝鮮当局による拉致事件である可能性が極めて濃厚であると言える。
(2) 自殺偽装を行うためには、日本国内に居住する工作協力者の存在が不可欠である。従って拉致実行犯またはその共犯を探し出し、事案の全面的な解明につなげる可能性がある。たとえば、秋田事件について、北朝鮮当局が自白しない限り真相はわからないというのは、捜査の怠慢であり、誤りである。
5、自殺偽装の方法
(1) 入水自殺を偽装するため所持品を海岸等に残す
(2) 偽の遺書をつくる(この場合、遺書の筆跡鑑定、パソコンの場合機種の割り出し、遺書の内容の不自然さ等を分析することが必要)
※以上は1月29日に開催された特定失踪者問題調査会講演会での講演内容をもとにまとめたものです。
▲現在「しおかぜ」の放送時間と周波数は以下の通りです
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■調査会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等
★チャンネル桜【防人の道NEXT】日本は北朝鮮に何をされてきたのか
●代表荒木が出演
●YouTubeで視聴可能
https://youtu.be/i1I1KIXXV78
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★2月7日(日) 14:00 北朝鮮拉致問題の解決を願う都民の集い(拉致問題対策本部・東京都)
●東京芸術劇場 シアターイースト(池袋駅西口3分 03-5391-2111)
●専務理事村尾が参加
●問合せ:都庁人権部(03-5388-2588)
★2月11日(木)16:00「紀元節奉祝式典」(式典実行委主催)
●星陵会館(永田町駅6番出口3分 03-3581-5650)
●代表荒木が参加
●問合せ:展伝社(03-5314-9470)
★2月13日(土)13:30「建国記念の日を祝う市民の集い」(建国記念の日奉祝祭実行委主催)
●安城市民会館(JR安城駅徒歩20分 0566-75-1151)
●常務理事三宅が参加
●問合せ:林さん(090-2896-2845)
★4月2日(土)16:00「関西防衛を支える会歴史勉強会」(同会主催)
●錦城閣(地下鉄・京阪天満橋駅直上)
●代表荒木が参加
●問合せ:奥さん(090-3929-5267)
●参加費:5000円(飲食代を含む)
※要事前申込
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★荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)
●定価1800円(税別)
●問合せ 展転社(03-5314-9470)
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