特別検証2(秋田県海岸)日程 【調査会NEWS2218】(28.6.7)
以下の要領で第2回の特別検証を実施します。関係各位のご協力をよろしくお願いします。
1 目的
秋田県内で生起した北朝鮮工作員らによる密出入国事案の現場海域を主に海上から検証し、あわせて秋田県関連の特定失踪者の事案等の関連性について検討する。
2 参加予定者
(1) 調査会:代表荒木・副代表岡田・専務理事村尾・常務理事武藤
(2) 家族会:増元照明前事務局長
(3) 調査会を支援する会:梅原克彦監査
(4) 救う会秋田:松村讓裕代表他役員
(5) 予備役ブルーリボンの会:伊藤祐靖幹事長
(6) 救う会ふくしま:赤塚公生代表
3 日程:6月10日(金曜)
8:00男鹿市船川港、釣りショップ海風(うみかぜ、男鹿市船川港船川新浜町1−16)前集合・ブリーフィング
8:30出港
11:30帰港、車で能代へ移動
13:00能代港浅内漁協出港
17:00帰港・ブリーフィング後解散
(日程については天候等状況により変更の可能性があります)
4 今回の検証で注目している点
現時点確認できている秋田県における北朝鮮関係工作員等の密出入国事案は14件余りを数え、石川県、新潟県、福井県に次ぐ多さとなっている。
秋田県の海岸線は全長で約263kmであり、沿岸北部(山本郡八峰町、能代市、山本郡三種町、男鹿市)と沿岸中部(潟上市、秋田市、由利本荘市、にかほ市)で分けた場合、事案のほとんどは沿岸北部(男鹿半島以北)に集中し、唯一昭和47年(1972)4月に「切浜事件」の工作員が現にかほ市の海岸から2名の工作員が北朝鮮に向けて密出国しただけとなっており、なだらかな海岸線である沿岸中部(秋田市、由利本荘市)ではこの種事案は1件も確認されておらず、何故沿岸北部に事案の場所が集中しているのか現段階では謎のままである。
男鹿半島の中心部には現在航空自衛隊の加茂分屯基地が所在するが昭和30年(1955)年から33年(1958))年までは米国空軍第613航空警戒管制中隊第33分遣隊(Detachment 33,613th Aircraft Control & Warning Squadron)のレーダーサイトとして使用され日本海側の防空態勢を青森県の三沢基地とリンクして保っていたため、この情報収集のために男鹿半島以北に事案が集中しているのかとも推測したが、密入国した工作員たちは大半が東京などでの活動に従事しており、秋田県内で工作活動を行った形跡は窺えない。なお、沿岸中部である秋田市の秋田港近傍には陸上自衛隊の秋田駐屯地が所在し、また秋田市中心部の海岸近くには新屋演習場が位置する。
秋田県内での特定失踪者に関しては現時点公開、非公開を含め5名の方々が調査の対象者として当会に届け出があり、そのうち2名が「拉致濃厚」として判断されている。特に昭和35年(1960)2月27日夕刻、秋田市中道に所在した日赤秋田看護学校から外出したまま失踪した木村かほるさんは北朝鮮国内での目撃情報が複数あり、秋田市内で拉致されていた場合、秋田県内の海岸から北朝鮮に連れ去られたと推測され、密出入国事案が多い沿岸北部地域が有力かとも思われる。
また同じく「拉致濃厚」とされている平成4年(1992)1月15日に北秋田郡合川町(現北秋田市)の自宅から私有車で外出したまま失踪した松橋恵美子さんは私有車が能代海岸で発見されているが、この能代海岸一帯は北朝鮮工作員の遺体が発見されていた場所でもあり、地域としての関連性が注目されている失踪者でもある。
昭和48年(1973)1月には山本郡八峰町の実家を出たまま薩摩勝博さんと知人女性が失踪しているが、八峰町も北朝鮮工作員が密出国したり、元総連の幹部だった人物が北朝鮮から潜入してくる工作員との接触場所として選定した場所に近い場所での失踪となっており、この失踪についても注目しているところである。
昭和44年(1969)頃に山本郡二ツ井町で失踪したと思われる石田清さんは本籍地が山本郡藤里町で、藤里町には当時太良(たいら)鉱山があり、朝鮮人が働いていたとも言われている。更に二ツ井駅前には在日朝鮮人も多かったという情報もあり、居住者の中には帰国者の家族などで北朝鮮から土台人として利用された人がいた可能性もある。関連性については調査継続中である。
6 参考
(1) 秋田県内での工作員関連事案概要
ア 昭和27年(1947)
秋田県の能代海岸に3人の朝鮮人が密入国し、中島で暖を取っているところを発見された。その後、能代市キリンガ原から朝鮮に向けて打電されている事実もあった。(昭和38年4月4日新聞記事)
イ 昭和38年(1963)4月1日 「第一次能代事件」
工作員2名の水死体が秋田県能代市の浅内浜に漂着した。同月3日 水中スクーターとみられる物体が発見される。4月4日付の「北羽新報」に「男鹿海岸で魚雷を発見ー浅内と関係か」と題して南秋田郡琴浜村野石の海岸に黒い魚雷様の物体が打ち上げられているのが発見されていた。物体は「長さ2m、直径30cm位で中に機械類が入っていた…」と記載があることから魚雷ではなく、水中スクーターと思われるが、能代事件自体がその後警視庁扱いとなったため追跡報道もなく情報は開示されないままになった。
4月1日に発見された能代海岸での水死体近くにはゴムボートがあり、この水中スクーターは後述第2次能代事件のもう1体の工作員が使用したと思われる。
ウ 同年5月10日 「第2次能代事件」
工作員1名の水死体が秋田県能代市大関浜に漂着
エ 同年5月21日 「一宮事件」関連
「一宮事件」(昭和39年7月29日 愛知県警検挙)の吉岡一夫こと朴秀奭が秋田県山本郡八森町の海岸から密入国。事後、東京を経由して愛知県内を転々としながら自衛隊関係の情報収集や密出国地点の調査などの活動を行う。
オ 昭和42年(1967)8月5日 徐兄弟スパイ事件
「学園浸透在日同胞留学生スパイ集団事件」(昭和50年11月22日韓国中央情報部)の徐勝が秋田県男鹿市大島の海岸から北朝鮮に向けて密出国。
カ 昭和43年(1968)8月5日 徐兄弟スパイ事件
同上徐勝が秋田県の男鹿半島から北朝鮮に向けて密出国。
キ 昭和44年(1969)7月17日
北朝鮮工作員Aが秋田県の海岸から北朝鮮に向けて密出国。北朝鮮で教育を受けた後、昭和45年(1970)5月13日新潟県村上市の鯨波海岸から再潜入する。
ク 昭和45年(1970)6月 「西新井事件」関連
秋田県男鹿半島の海岸から工作員「朴某(チェ・スンチョル)」が密入国。
ケ 昭和46年(1971)6月 「西新井事件」関連
上記チェ・スンチョルが同棲中のS子さん家族とともに自身が密入国した男鹿半島の偵察に訪れる。
コ 昭和46年(1971)8月中旬(初旬?)
尹孝同(呂興鎮)が秋田県山本郡の岩館海岸から北朝鮮に向けて工作員(35歳?)を密出国させる。
サ 昭和47年(1972)年4月 「切浜事件」関連
「切浜事件」(昭和49年9月19日兵庫県警検挙)の北朝鮮工作員Aは、北朝鮮から派遣された工作員Bとともに秋田県下の海岸から北朝鮮に向けて密出国。約2年間北朝鮮でスパイ訓練を受ける。
シ 昭和53年(1978)6月26日
工作員(李栄淑・仮名?)が秋田県海岸(場所不明)から密出国。(恵谷治著「対日謀略白書」)
ス 昭和56年(1981)7月5日 「男鹿脇本事件」関連
在日朝鮮人工作員尹敏哲が北朝鮮でのスパイ訓練を受けるため秋田県男鹿市の脇本海岸から北朝鮮に向けて密出国。北朝鮮で約1ヶ月間スパイ訓練を受ける。8月5日訓練を終えて潜入案内人の工作員2名とともに秋田県男鹿市の脇本海岸から密入国したところを秋田県警によって逮捕される。潜入工作員はゴムボートで逃走した。
(2)調査会リストの公開失踪者(敬称略)
(1) 木村かほる(当時21歳)
ア 失踪時期:昭和35年(1960)年2月27日夕刻
イ 当時住所:秋田市中通6-1-63「日赤秋田看護学校」寮
ウ 最終失踪関連地点:同上
(2) 松橋恵美子(失踪当時26歳)
ア 失踪時期:平成4年(1992)1月15日
イ 当時住所:秋田県北秋田郡合川町(現北秋田市)
ウ 最終失踪関連地点:能代市能代浜(私有車発見場所)
(3) 薩摩勝博(失踪当時24歳)
ア 失踪時期:昭和48年(1973)年1月
イ 当時住所:秋田県山本郡八峰町
ウ 最終失踪関連地点:同上
(4) 石田清(失踪当時25ないし26歳)
ア 失踪時期:昭和44年(1969)
イ 当時住所:秋田県山本郡二ツ井町
ウ 最終失踪関連地点:同上
▲現在「しおかぜ」の放送時間と周波数は以下の通りです
22:00~23:00 5935kHz,5965kHz(300kW) 5985kHz(100kW)のいずれか
23:05~23:35 5935kHz,7325kHz(300kW) 5985kHz(100kW)のいずれか
01:00~02:00 5915kHz,6090kHz,6165kHz (300kW)のいずれか
■調査会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等
★6月16日(木) 18:30 第2回調査会セミナー「なぜ北朝鮮は拉致を行ったのか」(調査会主催)
●UAゼンセン会館 (JR・地下鉄市ケ谷駅下車3分 03-3288-3549)
●代表荒木和博他役員が参加
●問合せ:調査会
★6月18日(土) 15:30 「北朝鮮に拉致された日本人の救出を求めるシンポジウム」(救う会高知主催)
●高知大神宮(大橋通電停徒歩2分 088-872-2635)
●代表荒木・副代表岡田・理事上野が参加
★6月30日(木) 18:30 予備役ブルーリボンの会講演会「なぜ北朝鮮は拉致を行ったのか」(同会主催)
●岩国市役所(岩国駅徒歩12分 0827-29-5000)
●代表荒木が参加
●問合せ:予備役ブルーリボンの会(info@yobieki-br.jp)
★7月24日(日)「みんなで考えよう 拉致と特定失踪者の問題」(真の平和と人権を考える市民の会主催)
●岡山市
●代表荒木が参加
★11月12日(土)拉致問題講演会(群馬県主催)
●富岡市
●代表荒木が参加
----------
★CHANNEL AJER『「救い、守り、創る」第1回『「特定者失踪者問題」とは?』(AJER2016.6.3)
代表荒木が出演
http://ajer.jp/video/show/bc4db11887b1c09dae153393f88e0768(会員制)
★チャンネル桜【防人の道NEXT】北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」近況報告-村尾建兒氏に聞く[桜H28/5/25]
専務理事村尾が出演
https://youtu.be/Ambaw3VsSEI
※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。
----------
★荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)
●定価1800円(税別)
●問合せ 展転社(03-5314-9470)
_________________________________________
特定失踪者問題調査会ニュース
---------------------------------------------------------
〒112-0004東京都文京区後楽2-3-8第6松屋ビル301
Tel03-5684-5058Fax03-5684-5059
email:comjansite2003■chosa-kai.jp
※■を半角の@に置き換えて下さい。
調査会ホームぺージ:http://www.chosa-kai.jp/
YouTube https://www.youtube.com/channel/UCECjVKicFLLut5-qCvIna9A
発行責任 者荒木和博(送信を希望されない方、宛先の変更は
kumoha551■mac.com宛メールをお送り下さい)
※■を半角の@に置き換えて下さい。
●カンパのご協力をよろしくお願いします。
郵便振替口座00160-9-583587口座名義:特定失踪者問題調査会
銀行口座 みずほ銀行 飯田橋支店 普通預金 2520933 名義 特定失踪者問題調査会
(銀行口座をご利用で領収書のご入用な場合はご連絡下さい)
______________________________________________________
| 固定リンク