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2016年12月27日

「やまと新聞」北朝鮮の男は何者だったのか

12月17日付「やまと新聞」WEB掲載 【拉致問題の闇を切る】北朝鮮の男は何者だったのか

 12月11日、島根県松江市で行われた「集まれ、山陰特定失踪者集会in松江」に参加してきました。この集会でちょっと驚いたことがありました。7月に山口県長門市に上陸した北朝鮮男性について渡辺雅春・救う会山口副代表が説明した内容です。

 この事件について、当時私は電子メールで配信している調査会ニュース2251号(7月17日付)に次のように書いきました。
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 昨日16日午前11時15分頃、長門市仙崎の住民から「路上に外国人のような男性がいる」との警察への通報がありました。本人は「3日前に北朝鮮・清津市を出発し、15日午後9時ごろに知人の木造船で日本の海域に到達後、ポリタンクにつかまって海に飛び込み漂流。16日午前6時ごろに仙崎港に上陸した」と話しているとのこと。
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 しかしこのときの渡辺副代表の話は次のようなものでした。

 上陸地点は仙崎ではなく仙崎の先、橋で本土とつながっている青海島(行政区は長門市)でした。しかも上陸場所まではっきり分かっています。島の西南部、深川湾に面した牛崎の鼻という小さな岬のすぐ北のところでした。実は牛崎の鼻は昭和58年(1983)李相哲・労働党作戦部戦闘員(当時)が上陸したところです。私自身調査のためにこれまで何度も訪れています。男はそこから一旦北に行き、それから戻って仙崎の方に向かったそうです。付近の住民が何人も目撃しており、黒っぽい服装でびしょ濡れ、裸足で脇に何かを抱えていたと言います。ちなみに渡辺副代表は長門市の出身で、目撃証言の多くは直接知人から聞いたものです。

 さらに問題なのは、この男性以外に上陸した人間がいる可能性があるのだそうです。そうだとすれば他の人間は見つからずに上陸して今も日本にいるということになります。あるいはこの男性がおとりだった可能性もないとは言えません。この男性は警察が身柄を確保した後、長門署ではほとんど取り調べもせずに大村の入国管理センターに送られたそうです。彼が一体何者で、どんな目的で日本に来たのか、政府は一切明らかにしていません。

 実はこんなことは一度や二度ではないのです。例えば平成19年(2007)6月、青森県の深浦に漂着した北朝鮮の船には4人が乗っていましたが、政府は十分な聴取もせずにそのまま韓国に送り出してしまいました。長さ6メートルの木造船。エンジンも農機用でスクリューも鉄板を曲げて作ったようなものだったそうです。外海に出ることすら難しいと思われる船でどうやって北朝鮮の清津から800キロ離れた深浦までやってきたのか、いまだに疑問が解けません。

 北朝鮮から流れ着く船は年間数十隻に上るそうです。大部分は無人で、一部には死体を載せており、ごく一部には生きた人間が乗っています。おそらく大部分は漁業の最中に遭難したものでしょう。最近北朝鮮では水産業に過大なノルマをかけていますから、無理に操業して遭難しても不思議ではありません。

 しかしいずれにしてもこれらの船は、ほとんどが日本の海岸近くに来るまで誰も気付いていないのです。長門市の男性が破壊活動を目的とする工作員だったらどうでしょう。近隣住民は簡単に殺傷されたり人質にとられてしまうのではないでしょうか。

 専守防衛というのはまやかしです。海岸線で侵入を防ぐことは絶対にできません。これまで海岸線で出入りをしようとした工作員がつかまったのはほとんどが事前に情報があったときです。3万4千キロの長大な海岸を持つ日本で、水際の守りなどできるはずがなく、しかもそのことを政府は隠し続けてきました。

 国土を守り国民の安全を守るためには必要に応じて先制攻撃や報復を行わなければなりません。「日本に入ろうとすれば酷い目に遭う」と思わせないと外敵は北朝鮮に限らず平気で上陸してきます。元北朝鮮工作員だった人間が口を揃えて「日本への侵入は容易だ」というのは決して強がりではないのです。

 今の「憲法」にどう書いてあるかは二の次三の次です。国民を守ることが第一であり、そのためにどうするかを考えれば結論は簡単に出てきます。憲法の解釈などどうにでもなりますし、そもそも芦田修正の時点でかなりの部分はクリアできることになっていたはずです。しかし、その結論を出させないようにしてきたのが歴代自民党政権であり、この点は安倍政権も変わりません。

 今、世界が動いています。時代は大きな転換点にあり、日本の国防を本来あるべき姿にするのには絶好のチャンスです。動かすのは政治家でも官僚でもマスコミでもなく国民です。もう一度現実がこうなっているということを、皆で認識し、広めていきましょう。 

 それにしても長門市に上陸した男は今どうしているのでしょう。

※やまと新聞社の了解をいただいて掲載しました。

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