ICC申立終了 【調査会NEWS2647】(30.1.24)
現地時間24日11時(日本時間19時)からハーグの国際刑事裁判所に申立を行いました。建物に入ったのは大澤特定失踪者家族会会長・竹下事務局長・須田弁護士の3人。検察局「Information and EvidenceUnit」のスタッフが対応。30分間申立内容についての説明と家族からの訴えを真剣に聞いてくれました。今後この申立内容についての扱いが検討されるとのことです。書類を受け取ってそれでおしまいになるのではないかとの心配もありましたのでちょっとほっとしました(申立は原則メールで受け付けることになっています)。
終了後ホテルに戻って12時30分から記者会見、さらに15時から日本大使館で後藤文男総務参事官に報告、今後の対応について協力を依頼しました。
感触としては外務省の対応にいてはまだ色々できることに余地があると思われます。今後国会審議などを通して対応を促していくつもりです。関係各位のご協力をよろしくお願いします。
なお、今回参加予定だった吉見美保特定失踪者家族会幹事(秋田美輪さんの姉)が、乗り継ぎ便の運休のため急遽北京経由の別ルートに切り替えたのですが、その飛行機も遅れて北京での乗り継ぎができず、残念ながらそのまま帰国せざるをえなくなりました。以下、大澤会長からの「申立にあたって」、吉見美保さんからの検察官への手紙を掲載します。なお実際に手渡したのは英文です。
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申立にあたって
この度、北朝鮮による日本人及び各国の拉致事件について、ICC に検察官への申し立てをさせていただきます。
これまで、 北朝鮮に長年に渡り家族を引き裂かれ、拘束され続けているられている拉致事件は、未だ解決の糸口が見えず、多くの人間の苦しみは続いています。
この許されざる状況は、北朝鮮が核とミサイルを楯に改善されず、国際社会全体をも脅威にさらし続けています。
国連の度重なる勧告にも耳を貸そうとしないその状況は、よもや一国の国と国の対応では解決できないものです。
事件が起こったのは第二次大戦後間もなくであり、連れ去られた家族は、何十年に渡り拘束され続けています。
残された家族も苦しい日々の中で、歳をとったり病気になったりして次々に亡くなっていきました。このまま会えずに命を終わらせる家族を何人見送ればよいのでしょうか。
私達家族は、もはや待つだけの対応はできません。国際法に基づいて、法の権力をもって、北朝鮮に人道問題の改善を迫っていただきたいのです。
私達家族は、大切な家族をこの手に取り戻したいという思いで、ここにやって参りました。どうか私達の心情を御理解くださり、正式に御捜査くださいよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
2018年1月24日
特定失踪者家族会会長 大澤昭一
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国際刑事裁判所 検察官殿
私どもの申立書を受理していただき、ありがとうございます。
北朝鮮による拉致事件の一例として、妹の話をさせてください。
私の妹は1985年12月4日、日本の神戸の大学の門の前で友人と別れてから、消息をたちました。
妹は日本文学を勉強しており、1680年ごろに活躍した井原西鶴を研究していました。1985年12月5日 150km離れた海岸で靴と鞄がみつかりました。海へ向かって靴跡があり、入水自殺かと考えられました。しかし、3日間入江の中を捜索しましたが、遺体は見つかりませんでした。地元の人は、その入江は、人が入れば、半年間は日本海へ遺体が出ないと話します。自殺に見せかけた失踪は、申立書に添付したリスト554名の中に沢山あります。
強制失踪は、日本で得られたはずの職業の自由、言論の自由、住所を選ぶ自由他、沢山の自由を奪っています。そして、32年間、本人の望まない生活を強いられることは、強制監禁です。
日本で妹の帰国を85歳の父、83歳の母が待っています。もはや、妹が帰国しても、妹が得られるはずであった32年間の日本での生活は、ありません。しかし、一日も早く帰国し、日本で食べ物に不自由なく、言論の自由を満喫し、恐怖心を持たず穏やかに過ごせる日々を過ごしてほしい。
北朝鮮に拉致された家族を取り戻す。それが家族を北朝鮮に奪われた者の願いです。北朝鮮の国家犯罪強制失踪の捜査を開始し、被害者の帰国への道を開いていただけるように、ご協力をお願いします。
2018年1月24日
特定失踪者 秋田美輪の姉 吉見美保
<調査会・特定失踪者家族会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等>
※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。
・1月31日(水)18:30「『その後』を考える集い」(調査会主催)
・会場 UAゼンセン会館(千代田区九段南4-8-1 市ケ谷駅徒歩3分。地下鉄2番出口を出て直ぐ右に入り30メートル)
・調査会役員及び加藤博・三浦小太郎「『その後』プロジェクト」特別顧問が参加
・問合せ先 調査会
・2月10日(土)18:00 佐賀集会(救う会佐賀主催)
・会場 サンホテル ミーティングルーム(鳥栖市京町781-1 JR鳥栖駅前)
・調査会荒木代表が参加
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《平成29年以降の北朝鮮船・船体の一部・遺体の漂着漂流》H30/1/22現在
1月1日 新潟県糸魚川市筒石 木造船の一部
6日 新潟県上越市柿崎区 木造船1隻
7日 福井県小浜市犬熊 木造船1隻
2月7日 島根県隠岐郡隠岐の島町神尾 木造船1隻
11日 石川県金沢市 木造船1隻
15日 京都府丹後町間人 木造船1隻
15日 京都府舞鶴市瀬崎海岸 木造船1隻
3月8日 島根県隠岐島町油井 木造船1隻
14日 石川県輪島市門前町 木造船の一部
18日 石川県羽咋郡宝達志水町 木造船1隻
22日 石川県羽咋市寺家町 木造船1隻
28日 京都府京丹後市 木造船1隻
4月28日 秋田県男鹿市入道崎灯台付近 木造船1隻・遺体1体
5月1日 北海道函館市函館港 木造船の一部
2日 新潟県佐渡市石名地区 木造船1隻
6月1日 新潟県佐渡市鷲崎地内 木造船1隻
7月31日 島根県隠岐郡隠岐の島町福浦 木造船の一部
8月9日 島根県隠岐郡西ノ島町三度埼 木造船1隻
9月6日 青森県西津軽郡深浦町大間越 木造船1隻
25日 北海道室蘭市東町 木造船の一部
11月7日 新潟県佐渡市羽茂三瀬地区 木造船(長さ13.7メートル)1隻 船体にハングル表記
20日 青森県北津軽郡中泊町小泊 木造船(長さ8.7メートル)1隻 船体にハングル表記
20日 青森県西津軽郡深浦町大間越 木造船(長さ12.6メートル)1隻 スクリューやエンジンが残っており周辺で救命胴衣6個発見
21日 山形県鶴岡市五十川八斗島南 木造船(長さ7メートル)1隻 船体にハングルや「89829」の数字が記載
23日 新潟県佐渡市南片辺 木造船1隻 船体にハングルが記載
23日 秋田県由利本荘市マリーナ 木造船(長さ20メートル)1隻 プレートにハングルで「チョンジン」と記載。生存者8名 内2名が近くの民家に行ってインターフォンを鳴らしたことで上陸が分かる(従って検疫を受けずに上陸した9。証拠品である船はマリーナに係留していたが県警が見失い、後に破片の一部を回収。
24日 秋田県男鹿市宮沢 木造船(長さ7メートル 船首付近に「556-60756」と記載)1隻 白骨化した遺体8体 北朝鮮製たばこ等
25日 新潟県佐渡市藻浦崎 木造船1隻・遺体1体
26日 北海道松前郡松前町小浜 木造船の一部(船首部分長さ4メートル 黒く塗られ数字のようなもの記載)
27日 石川県羽咋郡志賀町西海 木造船の一部
27日 石川県羽咋市 木造船1隻
27日 青森県深浦町 木造船(船首に赤い文字で「2093」と記載)1隻
28日 青森県下北郡佐井村 木造船1隻 サイズ24センチ男物革靴(ヒールの高いシークレットブーツ様のもの)と英文の書かれたジャケット
28日 北海道松前郡松前町松前小島 木造船1隻・生存者10名
12月1日 青森県西津軽郡深浦町森山海岸 木造船1隻
1日 新潟県佐渡市両津湾 木造船1隻
2日 新潟県佐渡市小木江積海岸 木造船1隻
2日 秋田県山本郡八峰町八森岩館付近海岸 木造船1隻
4日 新潟県柏崎市西山町石地付近 木造船の一部
4日 新潟県長岡市寺泊大和田 木造船1隻
4日 新潟県西蒲区角田浜沖 木造船1隻
4日 山形県鶴岡市温見米子漁港沖 遺体3体
4日 秋田県にかほ市海水浴場 木造船の一部・遺体1体
5日 新潟県佐渡市高千漁港 木造船1隻
6日 青森県西津軽郡深浦町入良川河口付近 木造船(「915430」と記載)1隻
7日 秋田県男鹿市五里合 木造船(「913300」と記載)1隻
7日 新潟県佐渡市北狄(きたえびす)地区海岸 木造船1隻
7日 新潟県佐渡市両津湾内 木造船1隻
7日 福井県坂井市三国町サンセットビーチ 木造船の一部
9日 新潟県村上市府屋海岸 木造船1隻
9日 新潟県佐渡市岩谷口海岸 遺体1体
10日 山形県鶴岡市堅苔沢海岸 遺体1体
10日 新潟県佐渡市石名沖 木造船1隻
12日 新潟県柏崎市荒浜 木造船1隻・遺体2体遺体は白骨化しており、服や身の回りの物も無かった。船はその後産業廃棄物として処理。白骨化した遺体は火葬後、無縁仏として埋葬。
12日 新潟県村上市沖 木造船1隻
13日 秋田県潟上市出戸浜海水浴場付近 木造船1隻・遺体2体
13日 秋田県男鹿市北浦入道崎 木造船1隻
13日 秋田市浜田 遺体1体
13日 新潟県村上市瀬波温泉海岸 木造船(「632-90452」と記載)1隻
13日 新潟県胎内市松浜海岸 木造船1隻
13日 青森県西津軽郡深浦町十二湖海浜公園 木造船(「912358」と記載)1隻
14日 秋田県秋田市雄物川河口近く 木造船2隻・遺体6体
14日 青森県深浦町白神浜 遺体1体 木造船の一部
14日 新潟県長岡市寺泊郷本海岸 木造船1隻・人骨5本
14日 佐渡市鵜ノ瀬鼻沖 木造船1隻
14日 石川県羽咋市志賀町 木造船の一部
16日 青森県深浦町田野沢 木造船(「547-66205」と記載)1隻
18日 佐渡市鷲崎沖 木造船1隻
19日 秋田県にかほ市飛字餅田海岸 木造船1隻・遺体2体
21日 新潟県佐渡市関岬 木造船(長さ11.6メートル幅2.75メートル 船首にハングル表示)1隻
21日 新潟東港沖18キロ 木造船1隻
21日 新潟県粟島浦村釜谷 木造船の一部(縦1.5メートル横1.2メートル)
23日 石川県志賀町 木造船(長さ約8.4メートル幅約2.2メートル 15日に金沢港沖を漂流していた船と同じ番号が船体に記載)1隻
24日 新潟県新潟市 新潟港沖12キロ 木造船1隻(21日のものと同じ可能性あり)
24日 山形県鶴岡市油戸漁港付近 木造船の一部・周辺に遺体4体
24日 山形県酒田市浜中 遺体(星型マークがバックルに付いた布製ベルト)1体
25日 新潟県佐渡市羽茂大橋 木造船(長さ約8メートル、幅約2メートル)1隻
29日 鳥取県鳥取市気高町奥沢見海岸 遺体1体(ハングルが書かれたタグのついた黒い長袖ジャージと長袖Tシャツ、ズボン下着用。身長約170センチ、頭部はほぼ白骨化)
29日 新潟県新潟市西蒲区越前浜海岸 木造船の一部(長さ3メートル幅1.6メートル高さ1.43メートル 煙突あり)
平成30年(2018)
1月4日 秋田県三種町釜谷浜海水浴場 木造船の一部(長さ約8.1メートル幅約2メートル 船底及びスクリュー )
5日 石川県白山市沖 木造船(長さ約13メートル幅約3.5メートル 船首にハングル)1隻
6日 秋田県由利本荘市松ヶ崎漁港 木造船の一部(長さ4メートル幅約2メートル 白地に赤の数字)
7日 京丹後市網野町 木造船(長さ約10メートル幅約3メートル ハングルのような文字の書かれた板が付近に漂着)1隻
8日 新潟市西蒲区間瀬海岸 木造船(長さ約5メートル幅約1.5メートル)1隻
8日 秋田県男鹿市野石申川海岸 木造船の一部(長さ約7.7メートル幅約1.9メートル)
1月10日 金沢市下安原町安原海岸 遺体1体(年齢不詳顔などの一部が白骨化。黒色のジャンパーと青色のズボンを着町。身元や国籍の分かるものは身に着けていなかった) 木造船(遺体から15メートルの距離 長さ約20メートル 船尾にプロペラ 船体にハングルや数字などの標記見つからず)1隻
1月16日 1月10日金沢漂着の木造船の中から遺体7体発見
1月21日 新潟県粟島八幡神社から200メートルの海岸 木造船の一部(船尾 長さ1.2メートル幅1.3メートルのコの字型 赤字でハングル2文字が書かれていた)
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