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2018年8月22日

少なくとも100人 【調査会NEWS2802】(30.8.21)

最新の北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/08/30816-64b3.html
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 以下は畏友福井義高・青山学院大学教授が寄稿してくれたもので、統計学的にみて拉致被害者はどう少なく見積もっても100人以上になるという証明です。

 私もこれまで拉致被害者の数を聞かれたとき「少なくとも100人以上、おそらくそれよりはるかに多い数」と言ってきました。それは自分の感触によるものなのですが、この論文によって統計学的にも裏付けられたと言えます。

 福井さんによれば「ここでの推論は、公衆衛生では通常の方法(原発、たばこのコスト等)」とのことです。政府はすべての拉致被害者は把握していないのですから、この統計学的根拠から「少なくとも100人以上が拉致されている」という前提で北朝鮮に対するべきであると思います。

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ミクロの疑惑とマクロの事実:確率論からみた拉致被害者数

   福井義高(青山学院大教授)

 北朝鮮に拉致された人数はどれくらいなのか。現在、帰国者を除くと、政府は12人を拉致被害者と認定している。一方、特定失踪者問題調査会には拉致濃厚77人を含む公開非公開あわせて470人の特定失踪者リストがある。さらにこの470人をほぼ含んで警察では現在883人を「拉致の可能性を排除できない事案に係る方々」としている。

 政府が被害者認定に消極的なことについて、善意に解釈すれば、被害者と認定した失踪者が北朝鮮と無関係であったことがわかった場合のネガティブな影響を考慮しているからかもしれない。ここでは、それが安倍政権の真意であるかどうかは問わない。拉致と断定するにはほぼ絶対といえる証拠が必要であることを前提としたうえで、政府は被害者が何人いると判断すべきか、確率論の観点から検討する。

 たとえば、拉致濃厚とされた77人が北朝鮮に拉致された確率が、それぞれ80パーセントだとしていみよう。政府認定には拉致された確率が95(あるいは99)パーセント以上でなければならないとすれば、個々の案件として見れば、77人の失踪は拉致「疑惑」であって、拉致事件ではないということになる。しかし、失踪を個々にみれば、拉致「疑惑」に過ぎなくても、全体でみれば「合理的な疑いを超える」拉致事件が多数起こっていることを示すことができる。

 77人それぞれが拉致被害者である確率が80パーセントの場合、一人一人でみれば、被害者でない可能性は20パーセントで、決して小さな数字ではない。これでは北朝鮮工作員が犯人でない合理的疑いが残る。しかし、77人全員が拉致被害者でない確率はいくらになるか。つまり、北朝鮮がどの失踪にも関与していない確率である。1パーセント、それとも0.1パーセント程度?実は0.0000000000000000000000000000000000000000000000000002パーセント(小数点以下ゼロ51個)しかない。拉致人数が50人(5人ではない)に満たない確率ですら0.1パーセント、すなわち50人以上が拉致された確率が99.9パーセントである(95パーセントまでハードルを下げれば55人以上)。

 この77人を除いた約800人の失踪者の場合、それぞれが拉致被害者である確率はずっと小さく、10パーセントとしてみよう。個別にみれば、北朝鮮と無関係な失踪である確率が90パーセントで、まず北朝鮮工作員の犯行ではないと言ってよい。しかし、この場合も、約800人のどの失踪にも北朝鮮が関与していない確率は0.00000000000000000000000000000000004パーセント(小数点以下ゼロ34個)、拉致人数が53人に満たない可能性は0.1パーセント、すなわち53人以上が拉致された確率が99.9パーセントである(95パーセントなら66人以上)。それぞれの失踪者が拉致被害者である確率が20パーセントであれば、99.9パーセントの確率で被害者は125人以上いる。

 どの失踪者が拉致被害者であるかについては、合理的な疑いが残ることは否定しない。しかし、誰かはともかく、上で示したように、拉致濃厚な失踪者とそれ以外の失踪者を合わせて、少なくとも100人程度が北朝鮮に拉致されたことは合理的な疑いを超える事実である。


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特定失踪者データ(42)

◎氏名:米川 茂雄
◎よみかた:よねかわ しげお
◎生年月日:昭和17(1942)年7月14日
◎当時の年齢:22歳
◎失踪年月日:昭和40年1月18日
◎特徴:身長172センチ。中肉、面長、髪はオールバックで短い。酒は飲む。
◎当時の身分:鋼管販売(父親の経営していた中央区の会社に勤務)
◎最終失踪関連地点: 東京都中央区霊岸島
◎当時の居住地:東京都江戸川区
◎失踪の状況:自動車の下取りをしてもらうため査定に出かけていた。4時30分頃会社に今から帰ると電話があった。3〜4日して築地のがんセンターの川のそばに車が発見された。その後連絡なし。

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<調査会・特定失踪者家族会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等>
※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。

・8月25日(土)13:00 「北朝鮮によるすべての拉致被害者を必ず救出するぞ 島根県民大会松江地区大会」(北朝鮮による拉致被害者救出ネットワーク)
・立正大学付属高等学校淞南学園あららぎホール(松江市大庭町1794ー2)
・調査会荒木代表が参加
・問合せ 石原さん(090-9417-8363)

・8月26日(日)13:00 「北朝鮮によるすべての拉致被害者を必ず救出するぞ 島根県民大会大田地区大会」(北朝鮮による拉致被害者救出ネットワーク)
・大田商工会議所三階
・調査会荒木代表が参加
・問合せ 林さん(090-7593-7435)

・8月28日(火)18:30 「芝大門人権講座」(公益財団法人人権教育啓発センター主催)
・人権ライブラリー(港区芝大門2-10-12 浜松町駅徒歩8分、地下鉄芝公園・大門駅徒歩4〜5分)
・調査会村尾副代表が参加
・事前申込制です
・問合せ 人権教育啓発推進センター「芝大門人権講座事務局」(03-5777-1802)

・9月1日(土)13:30 拉致問題を考える埼玉県民の集い(救う会埼玉・埼玉県主催)
・埼玉会館(さいたま市浦和区高砂3-1-4 浦和駅西口徒歩6分)
・調査会荒木代表が参加
・問合せ 埼玉県福祉部社会福祉課(048-830-4786)

・9月5日(水)18:30「『その後』を考える集い6」(調査会主催)
・会場 UAゼンセン会館(千代田区九段南4-8-1 市ケ谷駅徒歩3分。地下鉄2番出口を出て直ぐ右に入り30メートル)
https://uazensen.jp/about/access/
・調査会役員及び加藤博・三浦小太郎「『その後』プロジェクト」特別顧問が参加
・問合せ先 調査会

・11月10日(土)「拉致問題講演会」(群馬県・救う会群馬他主催)
・松井田文化会館( 信越線西松井田駅徒歩7分 027-393-4400)
・調査会荒木代表が参加
・問合せ 群馬県地域福祉推進室(027-226-2518)
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<荒木共著『自衛隊幻想」』(産経新聞出版)>
・定価1200円(税別)
<荒木著『靖国の宴」』(高木書房刊)>
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<荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)>
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