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2018年12月23日

それぞれの戦場【調査会NEWS2887】(30.12.23)

 私自身は職業という意味で言えば大学の教員であり、研究と教育が本職です。とりあえず給料の分くらいは仕事をしていると思っていますが、仕事の中で拉致問題に関われるのは自分のテーマである「朝鮮半島と日本の安全保障関係」の研究の一部であり、また学生に対して拉致問題を含めて北朝鮮の問題を教えることに限られます。

 この点は誰にとっても同じで、警察・海保・自衛隊・外務省から内閣官房まで、あるいは自治体を含めお役所のそれぞれのポストの方々、あるいはマスコミの皆さん、様々な方々が拉致問題に関わっていますが、総理大臣まで含めて誰も一人ではできません。

 ボランティアという意味でも同様で、街頭で署名をする皆さん、集会を企画する皆さん、またインターネットを通じての情報発信をする方々それぞれがそれぞれの立場で活動をしています。歌手、役者、映画監督、カメラマンからなにから拉致問題に関わっている人は本当に多種多様です。もちろん私たちの活動も全体の中の一部に過ぎません。

 どうすべきかという意見も千差万別であり、もちろん政府と私たちは立場が異なりますし、政府の中でも省庁や部署によっても異なります。10年くらい前だったか、現在の拉致問題対策本部、当時の支援室で幹部二人とお話しをしていて、お一人が「政府は一丸となってやっています」と言ったので「どう考えてもそうは見えないんですが…」と返したら隣りにいたもう一人の幹部が深くうなずいていました。

 民間の中でも団体同士・個人同士それぞれ考え方もやることもまちまちです。しかし、ともかく拉致被害者を救出するという方向性が一緒であれば、あとは勝手に動いてもなんとかなるのが日本の長所だと思います。陸軍と海軍が大げんかしながら米国はじめ世界中の大国相手に4年近く戦争したのですから、自国民にろくにメシも食わせられない独裁国家相手に拉致された被害者を取り返せないというのはあり得ない話です。もう一度それぞれの「戦場」で、被害者救出のために、また北朝鮮で苦しんでいる人たち全てを救うためにできることを一歩進め、さらに一つ新しいことをやっていけないでしょうか。

 平成最後の天皇誕生日を迎えました。昭和から平成にかけて起きた拉致問題を、平成のうちには動かしたいと思いながら残りはすでに半年を切っています。あきらめてしまえばそれで終わりです。「人間には最後まで希望を持ち続ける権利がある。その権利を行使せよ」の思いでがんばります。

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<官房長官への要請文書と政府からの回答及びそれに対する見解>
※すでにニュースで全文流しましたが、長文だったのでこの後ニュースに1項目ずつ付けて掲載します。

 去る11月12日、官邸において大澤昭一・特定失踪者家族会会長から菅義偉内閣官房長官兼拉致問題担当大臣にお渡しした要請文書について拉致問題対策本部事務局から12月10日付で回答が届いた。
 回答まで1ヶ月を要したのは関係する省庁間の調整に時間を要したものと聞いており、要請文書が多岐にわたりまた具体的な内容だったため、取りまとめにあたった対策本部事務局及び関係各省庁の担当者各位のご努力に感謝申し上げる次第である。

 一方その内容については従来の政府見解の域を出るものではなく、様々な面で納得し難いと言わざるを得ない。

 第二次安倍政権成立以来既に6年が経過した。その間一人の拉致被害者も帰国していないばかりか拉致認定すら一人も行われず、新たな情報も提供されていない。今回の回答の中にも「全力を尽くす」「不断に」「適切に対処」「厳正に対処」「最大限に努力」などの言葉が羅列されているが、美辞麗句と6年間の結果の落差は重大な責任問題であると考える。私たちは今後国会での審議や報道機関との連携など様々な方法を用いて今回明らかになった問題点を正し、拉致問題を進展させるために努力していく。

     平成30年12月21日

特定失踪者問題調査会代表 荒木和博

1、拉致認定について

<要請文書>
 政府認定拉致被害者は松本京子さんが認定されて以来11年間1人も増えておらず、高姉弟を入れても19人に過ぎません。国連の文書にはNGOの試算としてではありますが、「100人以上」と書かれています。青山学院大の福井義高教授も「拉致濃厚な失踪者とそれ以外の失踪者を合わせて、少なくとも100人程度が北朝鮮に拉致されたことは合理的な疑いを超える事実である」と述べています。それが正しければ19人との差は単なる誤差にとどまるものではなく、大幅な違いがあること自体が責任問題と言えます。政府は拉致被害者の全体像を現在の19人+αと考えているのか、あるいは100人以上と考えているのか、それとも警察の発表している900人弱程度と考えているのか、それを明らかにしていただきたくお願いします。

<政府からの回答>
 政府は、これまでに17名を北朝鮮当局による拉致被害者として認定しておりますが、この他にも、日本国内における日本人以外(朝鮮籍)の拉致容疑事案や、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があると認識しております。平成30年11月1日現在、883名に関して、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者として、国内外からの情報収集や捜査・調査を続けております。
 拉致被害者の認定については、北朝鮮側に反論する材料を与えることがないよう、慎重に対応しているところでありますが、政府としては、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くすとともに、拉致に関する真相究明及び拉致実行犯の引渡しを引き続き追求してまいります。

<回答に対する見解>
 「北朝鮮に反論する材料を与えることがないよう」というが、もとより国際的にも嘘をつき続けてきた北朝鮮に対し「反論の材料」などという言葉自体が責任の放棄であると言わざるを得ない。また逆に、認定していなかった人が今後拉致被害者であったと分かったときには誰が認定しなかった責任をとるのか、「国民に批判する材料を与えることがないよう」明確にすべきである。「認定の有無にかかわらず」というのであれば、政府のパンフレットの記載の大部分が認定被害者のことに費やされており、しかも事実上の認定である高敬美・剛姉弟について認定被害者と同じ扱いになっていないことも矛盾する。「全力を尽くす」という言葉とこの間の結果の落差は明らかであり、それを見直して新たな施策を講じるべきであると考える。

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最新の北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(更新に伴い場所を移動しました)
http://araki.way-nifty.com/araki/2018/12/301220-96bd.html
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<特定失踪者データ>
◎氏名:安村(尹)文夫
◎よみかた:やすむら ふみお
◎生年月日:昭和29(1954)年9月3日
◎当時の年齢:23歳
◎失踪年月日:昭和52(1977)年9月16日
◎特徴:右手か左手かはっきりしないが手の甲に3センチ程度の傷。
◎当時の身分:朝鮮大学校中退後
◎最終失踪関連地点:山口県新下関駅
◎当時の居住地:山口県美祢市
◎失踪の状況:県立高校の普通科を卒業後、朝鮮大学校工学部に入学したが、言葉が通じないのと思想的な違和感から1年次に中退。実家の山口県美祢市に帰ったが、仕事がなく、父親と意見の衝突があり家を出た。以後外国人登録、運転免許も更新していない。
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<調査会・特定失踪者家族会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等>
※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。

・1月12日(土)13:30「拉致問題を考える川口の集い」(川口市主催)
・川口駅前市民ホール フレンディア(川口駅東口前、キュポラ4階)
・特定失踪者家族会藤田副代表・調査会代表荒木が参加
・問合せ先 川口市福祉部福祉総務課(048-259-7929)
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・FM「オレがやらなきゃ誰がやる!」
毎週木曜日21:00~、「RADIO TXT FM Dramacity 776.fm」(札幌)
副代表村尾がパーソナリティー
インターネット「ListenRadio」で札幌以外でもパソコン・スマホから聴取できます。
http://listenradio.jp
・channelAJER(チャンネル アジャ)では代表荒木の担当する番組『救い、守り、創る』を送信しています。会員制ですが1回30分の番組の前半は無料で視聴していただけます。
http://ajer.jp
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※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。
<荒木著『北朝鮮の漂着船』(草思社刊)>
・低下1600円(税別)
<荒木共著『自衛隊幻想」』(産経新聞出版)>
・定価1200円(税別)
<荒木著『靖国の宴」』(高木書房刊)>
・定価1000円(税別)
<荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)>
・定価1800円(税別)
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特定失踪者問題調査会ニュース
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発行責任者荒木和博(送信を希望されない方、宛先の変更は
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●クレジットカードでのカンパが可能です。ホームページから入って手続きできます。
●郵便振替口座00160-9-583587口座名義:特定失踪者問題調査会
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(郵便振替以外で領収書のご入用な場合はご連絡下さい)
■特定失踪者家族会■
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銀行口座 ゆうちょ銀行 普通預金 店番128 口座番号4097270 特定失踪者家族会 代表者大澤昭一
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