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2019年6月30日

伏木国分事件・妄想の産物【調査会NEWS3018】(R01.6.30)

 3013号で書いた伏木国分事件について、ジャーナリストの佐村多賀雄さんから、あの事件は近所の人から警察へ通報があって分かったことで、当初から公安事件というわけではなかったとの指摘がありました。元々、駅でも訳がわからないことをわめいていたようで、高岡署は、偽造パスポートでなくただの酔っ払い扱いをしたとのこと。

 

 先週事務局の打ち合わせのとき、この間集まった情報をもとに色々分析をしました。以下はそれをもとに私が勝手に膨らませた妄想の産物です。実在の人物や組織とは関係ありません。

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 任務を終えた工作員姜正彦は昭和56年(1981)3月30日夜、国鉄氷見線越中国分の駅に降りた。

 

 「やっと帰れる…」。姜の脳裏にはこれまでの色々なことや平壌の家族の顔、様々なことが浮かんでは消えた。これで海岸まで歩けば船が来る。まだ時間があるし、カバンには途中買ってきたウイスキーのポケット瓶もある。ちょっと一杯やっていこうと思いベンチに腰を下ろした。

 

 飲んでいるうちに姜はだんだん気が大きくなってきた。これまで誰にも気付かれなかった。警察に尾行もされなかった。「日帝のやつら、何とボケているんだ」。さらに飲みながらエスカレートし、つい大声で「金日成将軍の歌」を歌ってしまった。

 

 普段乗降客も少ない無人駅で騒いでいる男がいる、ということで近くの家の住民が警察に電話し、高岡署の駐在所から浦本巡査長と光岡巡査がやってきた。事情を聞いても男は「アホー、お前らに捕まえられるわけないやろー」とか訳の分からないことを言っている。しかしこのままにしておくわけにもいかず、「ともかくここでは眠れないから、駅のサウナにでも泊まりなさい。連れて行ってやるから」と、午前1時頃になってなんとかパトカーに乗せ、高岡プラザホテルまで連れて行った。ここは浦本巡査長の行きつけのサウナだった。

 

 サウナの受付にいた小野は泥酔した姜を見て「浦本さん、困りますよ。こういう人連れてこられても…」と言ったのだが、「頼むよ、どうせすぐ眠っちゃうからさあ」と無理やり押し付けて浦本と光岡は帰って行った。確かに姜は仮眠室に連れいてくとすぐにいびきをかいて寝てしまった。

 

 4時間ほどして姜は目を覚ました。薄暗い部屋に寝ていた。「ここはどこだ。俺はもう共和国に帰ったのか。いや、どうもそうではなさそうだ」。おぼろげながら記憶を辿ると越中国分のホームで警官に声をかけられたことを思い出した。そうするとここは警察か、それなら何で他にも寝てるやつがいるんだ。しかし、捕まったのだとすると俺の身分もわかっているはずだ。しまった。

 

 寝ている他の人間に気付かれないように注意しながら暗い部屋から出てみると、その先に浴槽のようなものがあった。「そうか、ここで水責めにするのか。チョッパリも結構やるもんだな」姜はさらに緊張した。

 

 さらに歩いて行くとドアがあった。開けてみると急に熱風が出てきた。部屋の中には焼けた石のようなものがあった。「こ、これは火あぶりの拷問の道具に違いない。保衛部の連中よりひどいやつらだ」

 

 あちこち歩き回っていると受付の小野がやってきた。「お客さんどうされました」と声をかけてくる。途端に姜の全身に戦慄が走った。「もうだめだ。俺はなんとドジなことをしてしまったんだ。これで拷問されて自白したら家族は炭鉱送りだ」。

 

 姜の異様な雰囲気を見て小野は受付に戻り警察に電話した。その隙に姜は非常階段に出て飛び降りた。ほぼ即死だった。駆けつけた警官が遺留品を調べたところ外国人登録証と約200万円の紙幣が出てきた。

 

 県警外事課の中井が外国人登録証のことを知ったのは午前9時、登庁してしばらくしてからのことだった。照会の結果この番号の人物が全くの別人であることが分かった。明らかに偽造されたものだった。「偽造の外登証持ってたやつをサウナに泊めた?そいつが朝になって自殺した?。何をとんでも無いことしてくれたんだ。工作員捕まえる絶好のチャンスだったんじゃないか。長官表彰もらっても良いぐらいだ。それを…。大体マスコミにどう説明するんだ」中井は高岡署に火をつけたいような気持ちだった。

 

 課長から警備部長を通して警察庁に連絡が行き、折り返し届いた指示は「適切に処置するように」だった。課長は中井に紙を渡した。そこにはこう書かれていた。課長がまとめた「適切な処置」の方針だった。

 

・3月30日午後9時頃、越中国分駅のホームにいた不審な男に警察官が職質をかけた。

・男は姜正彦と名乗り、外国人登録証を持っていたが偽造の疑いがあった。

・そこで警察は翌31日朝入管が開くのを待って確認しようと、一旦男を駅前のホテルに泊めた。

・しかし男は翌朝ホテルから飛び降り自殺した

 

 課長は言った。「いいか。サウナなんて言うなよ。あくまでホテルだからな、ホテル。あと、飛び降りるときに『金日成万歳』って言ったとか付けとけ。真実味が増すからな」。

 「いや、でもあんなところから飛び降りるときに叫んだって、誰が聞くんですか。大体叫ぶなら朝鮮語でしょ。叫んで聞こえたとしたってわからないじゃないですか」

 「いいんだよ。どうせ記者連中なんか、こっちの言う通りに書くんだから」

 

 2人の後ろに成仏仕切れない姜が立っていた。「馬鹿野郎、ぜんぜん話が違うじゃないか。何てずる賢い奴らなんだ…」もちろんその声が2人に聞こえるはずはなかった。

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あくまで妄想の産物です。ここまでおつきあいいただきありがとうございました。

 

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最新の北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(更新に伴い場所を移動しました) 

http://araki.way-nifty.com/araki/2019/06/post-6cc9b5.html

 

着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ

https://drive.google.com/open?id=1Nsd5Xf9dqDa6AsYv5_4VspEFmeNh95qS&usp=sharing

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<特定失踪者データ> 

◎氏名:澤辺 和也

◎よみかた:さわべ かずや

◎生年月日:昭和42(1967)年5月15日

◎当時の年齢:34歳

◎失踪年月日:平成3(2001)年12月3日

◎特徴:身長178センチ。体重65~70キロ。左胸に傷。顔の右に大きなほくろ。がに股歩き。細身。お酒は何でも飲め、たばこもホープを吸う。剣道、柔道をしていた。

◎当時の身分:調理師

◎最終失踪関連地点:京都府宮津市の勤務先から帰宅途中

◎当時の居住地:京都府網野町(現京丹後市)

◎失踪の状況:12月3日夜、京都府宮津市の勤務先から自宅に戻らず。20日後の23日夜、宮津警察署より「宮津市内の山中で車発見」の報。付近の住民が、午前2時頃に車が立ち去っていく音、そしてその後爆発音を聞いている。本人の姿はなく、雪解けを待って翌年4月に捜索が行われたが、焼けた車から100mほど離れた位置で本人の財布が発見されたのみであった。

 

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<調査会・特定失踪者家族会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等> 

※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。 

 

★6月30日(日)14:00「『ふるさとの風』『しおかぜ』共同公開収録in北秋田」(拉致問題対策本部事務局・調査会主催)

・会場 北秋田市文化会館「ファルコン」(鷹ノ巣駅徒歩5分 北秋田市材木町2ー3)

・調査会副代表村尾・常務理事松村が参加

・問合せ 荒木(090-8517-9601)

 

★7月17日(水)14:00「アニメ『めぐみ』上映会」(拉致問題対策本部・北海道庁・札幌市・救う会北海道主催)

・札幌駅前地下広場(地下鉄札幌駅と大通り駅をつなぐ地下通路のオープンスペース)

・調査会代表荒木・理事川田が参加

・問合せ 北海道庁国際課(道庁代表番号 011-231-4111)

※イベント自体は10:30に開会され14:00までは映画が繰り返し上映されます。

 

★9月8日(日) 14:00「中村三奈子さんをさがす会」集会(同会主催)

・アオーレ長岡(長岡駅徒歩3分)

・特定失踪者家族会中村クニ幹事・調査会代表荒木が参加

・問合せ:中村三奈子さんをさがす会 090-4279-4724

 

★11月9日(土)「拉致問題講演会」(群馬県・救う会群馬他主催)

・館林市三の丸芸術ホール(館林市役所前バス停すぐ 館林市城町1-2   0276-75-3030)

・調査会代表荒木が参加

・問合せ 群馬県地域福祉推進室(027-226-2518)

 

★12月7日(土) 13:00「みやこ町人権のつどい」(みやこ町主催)

・サン・グレートみやこ(みやこ町役場斜向かい 福岡県みやこ町勝山黒田86-1 0930-32-5540)

・調査会代表荒木が参加

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・FM「オレがやらなきゃ誰がやる!」 

毎週木曜日21:00~、「RADIO TXT FM Dramacity 776.fm」(札幌) 

副代表村尾がパーソナリティー 

インターネット「ListenRadio」で札幌以外でもパソコン・スマホから聴取できます。 

http://listenradio.jp

・channelAJER(チャンネル アジャ)では代表荒木の担当する番組『救い、守り、創る』を送信しています。会員制ですが1回30分の番組の前半は無料で視聴していただけます。 

http://ajer.jp 

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※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。 

<荒木著『北朝鮮の漂着船』(草思社刊)> 

・定価1600円(税別) 

<荒木共著『自衛隊幻想」』(産経新聞出版)> 

・定価1200円(税別) 

<荒木著『靖国の宴」』(高木書房刊)> 

・定価1000円(税別) 

<荒木著『北朝鮮拉致と「特定失踪者」』(展転社刊)> 

・定価1800円(税別) 

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特定失踪者問題調査会ニュース 

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発行責任者荒木和博(送信を希望されない方、宛先の変更は 

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<カンパのご協力をよろしくお願いします> 

■特定失踪者問題調査会■ 

●クレジットカードでのカンパが可能です。ホームページから入って手続きできます。 

●郵便振替口座00160-9-583587口座名義:特定失踪者問題調査会 

●銀行口座 みずほ銀行 飯田橋支店 普通預金 2520933 名義 特定失踪者問題調査会 

●労金口座 中央労働金庫 本郷支店 144093 名義 特定失踪者問題調査会代表 荒木和博 

(郵便振替以外で領収書のご入用な場合はご連絡下さい) 

■特定失踪者家族会■ 

郵便振替口座 00290-8-104325 特定失踪者家族会 

銀行口座 ゆうちょ銀行 普通預金 店番128 口座番号4097270 特定失踪者家族会 代表者大澤昭一 

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